みかん小説
本棚

"「貧乏男」の通帳に5億円" 第5話

約束していない

昼休み、私は森さんの話を受けたまま、会社の休憩た。非常階段の踊りえていたが、のいない所で話したかった。

資は断っています。蓮さんも、同じ返事をしています」

「ですよね。話の方には、お約束した事実はないとお伝えしました。それで、届いた案内を見てほしいと」

その女性は姉のの常連で、自分の作るアクセサリーを舗で委託販売する相談をしていた。準備を始めるに、案内にかれた会社へ確認したのだという。

森さんを通じて、送られてきた画面を見せてもらった。

舗は、義弟が代表を務めるあかりホームから500万円の資を受けてめています。曜の説会には本も来ます』

姉から女性へ送られたメッセージには、曜の1008分と表示されていた。私たちが断った翌朝だった。

私は自分の携帯をいた。曜1912分の蓮さんの返事と、それに続く姉の『分かった』が残っている。画面を並べると、順番を取り違える余はなかった。

女性に確認へのお礼を伝え、届いた案内を消さずに残してもらえるよう頼んだ。こちらも会話のが分かる形で保した。仕事へ戻った、伝票の文字がいつもより読みにくかった。

夕方、蓮さんは私が帰るに姉へ話していた。つながらなかったため、資すると伝えた相と、その内容をらせてほしいと、3のグループにき込んだという。

広告

「訂正もお願いした。会社の名を使われてるから、放っておけない」

彼は携帯を私の方へ向けた。返信はまだなかった。代わりに、私の話が鳴った。母だった。

「理から聞いたわ。そんなにごとにしなくてもいいでしょう」

「もう、会社に問いわせが来てるよ」

「悪気があって言ったんじゃないのよ。話がまとまるとっただけ。お客さんので恥をかかせることはないじゃない」

私は話をに当てたまま、テーブルに置かれた完成予図の写真を見た。姉が実で見せたものと同じものが、案内にも使われていた。

「お母さん、相は、その話を信じて準備してるの」

「そこは姉妹なんだから」

「私たちが黙っていたら、資するとわれたままになるよ」

母はしばらく黙ったあと、曜に本たちで話せばいいと言った。私は分かったと答えた。ただし、資を考え直すためにくのではないと、最まで伝えた。

その夜遅く、姉から説会の所が届いた。私が、資の約束がないことを席者へ伝えてほしいと返すと、『当、相沢さんと直接話せば分かることだから』とだけ返ってきた。

私は保した案内と拒否のやり取りを印刷し、の順番を確かめた。会社の名義を使った案内については、蓮さんがい説文も用した。姉が自分で訂正すれば、これを配る必はない。

広告

そうできる余は、当まで残したかった。

曜の午、姉のサロンは営業くしていた。母が受付の脇に座り、奥の丸いテーブルには内装の担当者と、あの話の女性を含む常連客がいた。

姉は私たちを見ると、入まで迎えに来た。私のにした封筒へ目を落とし、すぐに蓮さんへ笑顔を向けた。

「来てくれてよかった。皆さん、待ってたのよ」

席に着くと、内装の担当者が資の予定を確かめたいと言った。姉は爪先まで揃えて座り、聞の記事をテーブルの央へ置いた。

「細かいところで、妹がし慎になっていまして。でも、義弟もこうして来てくれましたから」

私は膝のの封筒を持ち直した。蓮さんがこちらを見たので、さく頷いた。母の線をじたが、もうそちらへ答えを探しにはいかなかった。

話の女性が、案内には資が決まっているといてあったと言った。姉は度笑い、隣の夫へ顔を向けた。

「私から言うより、本に聞けば分かりますよ。相沢さん、皆さんに説してくださる?」

蓮さんは子を引き、ゆっくりがった。

広告

おすすめ作品

リンクを共有

以下のリンクをコピーして友達と共有してください: