"20年の仕送りを止めたら、義母の嘘が暴けた" 第7話
なぜキミ子は、あれほど気に「困らない」と言い放ったのか。
そして、なぜ送が止まってわずかか余りで、久美を巻き込んでここまで狂乱し、親族に恥を晒してまでを毟り取ろうと執着するのか。
その裏には、千鶴たちがまだらない、決定な「嘘」が隠されていたのだ。
に入り、はの瀬の慌ただしさに包まれ始めていた。
仕送りを止してから、かが経過していた。あのグループLINEの騒以来、キミ子からも久美からも直接の連絡は途絶えていたが、千鶴のには、の便りに実周辺の穏な噂が届くようになっていた。
あるの夕方、千鶴がスーパーで買い物を終え、サッカー台で荷物を詰めていると、背から慮がちに声をかけられた。
「……あの、千鶴さん?」
振り返ると、そこにっていたのは、実の軒隣にむ佐々さんの奥さん(歳)だった。キミ子とは来の付きいで、域の婦会でも常に緒にしている柄だった。
「あら、佐々さん。ご無汰しております」
千鶴がをげると、佐々さんは周囲を気にしながら、配そうに声を潜めてづいてきた。
「千鶴さん、ち話で申し訳ないんだけど……キミ子さんのこと、何かご?」
「義母のことですか? いえ、最はあまり連絡を取っておりませんが……何かありましたでしょうか」
広告
佐々さんは眉をの字にして、いため息をついた。
「実はね、キミ子さん、先からパッタリと所の集まりに顔をさなくなったのよ。あの、域の婦会も、老会の事会も、皆勤賞みたいに番乗りでやってくるだったでしょう? それが、先の集まりも『都が悪い』って直でドタキャンしてね。お茶菓子代の集にっても、居留守を使われるのよ」
千鶴は目を丸くした。
「義母が……居留守を?」
「そうなのよ。いつもなら、派な着物やを着て、『息子夫婦からのお遣いで美しいお菓子を買ってきたから』って、価なデパの菓子を配り歩いて見栄を張るのが好きなだったのに……。先週なんて、回覧板を回しにったら、扉の鍵が閉まっててね。玄関先の鉢植えのおも全部枯れ果ててて、戸も半分閉まったままで……所のみんなで『キミ子さん、病気で倒れてるんじゃないか』って噂になってるのよ」
佐々さんの言葉に、千鶴の胸のでパズルのピースが音をてて噛みい始めた。
キミ子にとって、所付きいとは単なる社交ではなかった。
「息子夫婦からい仕送りを受けている、裕福で幸せな未」という完璧な仮面を被り、に級菓子を振るい、贅沢な旅に参加して見栄を張ること――それこそが、キミ子のの唯のきがいであり、アイデンティティそのものだったのだ。
広告
仕送りの万円が止まったことで、その「見栄の」を維持するための資が完全に枯渇したのだ。
「それにね、千鶴さん……」
佐々さんはさらに声を落とし、元に顔を寄せてきた。
「娘の久美ちゃん、いるでしょう? あの子、以は毎週末のように派なで実に乗り込んできては、お母さんと緒にデパートへ買い物にってたのに……ここか、度も姿を見かけないのよ。所のが言うには、先の初め頃、実の玄関先で久美ちゃんとキミ子さんがものすごい剣幕で鳴りってたらしいわよ。『おがないってどういうことよ!』『ないものはないんだから仕方ないだろ!』って……」
千鶴の背筋を、たい戦慄がった。
(やっぱり……)
久美が実に頻繁に顔をしていた本当の理由。
それは母親の顔を見に来ていたのではなく、千鶴が振り込んでいた万円から、お遣いや子供の習い事代をせびり取るためだったのだ。
千鶴からの送が止まった途端、親子での奪いいになり、がないと分かった久美は、あれほど慕う素振りを見せていた母親をあっさりと見捨てて寄り付かなくなったのだ。
「佐々さん、教えてくださってありがとうございます。夫と相談して、度様子を確認してみますね」
「ええ、そうしてあげて。キミ子さんもが悪いだけど、あんなに寂しそうに引きこもってるのを見ると、なんだか憫でねえ……」