"20年の仕送りを止めたら、義母の嘘が暴けた" 第6話
として方に断罪していた。
「……久美め。法事の席でお袋が何を言ったかは言もかずに、被害者面ばかり並べてやがって」
正がりで震えるでスマートフォンを握りしめた。画面をスクロールさせ、激しい勢いで返信文を打ち込もうとする。
「待って、正さん」
千鶴が静かに夫のを止めた。
「に言い返したら、向こうのう壺よ。ここは事実だけを、客観に突きつけるべきだわ」
千鶴はちがり、斎から分の通帳の記録と、法事当の詳細なメモを持ってきた。
正は千鶴の助言に従い、く呼吸をしてから、極めて静で事務な文章をグループLINEへと打ち込んだ。
『親族の皆様へ。 妹の久美から方な報が流されているようですが、事実関係を正確に説させていただきます。 がは過にわたり、母の座へ毎万円、総額千百万円の仕送りを度も欠かさず続けてまいりました。さらに、の実のリフォーム費用百万円や、各種事の費用もすべてがが負担してきました。 しかし、先のの法の席において、母は親戚同の面で「たった万よこして偉そうに」「なんなら止めてもいい、こっちはがあるから困らない」と千鶴を公然と侮辱しました。 がは母自の「困らないから止めてもいい」
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という確な表示を受け入れ、送を止したまでです。 もし母が本当に活に困窮しているというのであれば、まずはや旅を繰り返し、母親から遣いを受け取っている久美が支援すべきではないでしょうか』
送信ボタンが押された。
その瞬、荒れ狂っていたグループLINEのきが、ピタリと止まった。
『万……総額千百万……?』
叔父のが、驚愕に満ちたいメッセージをぽつりと投稿したのを最に、それまで千鶴たちを非難していた親戚たちからのき込みが完全に途絶えた。
百万、で千百万という額の圧倒なみ。
そして、「母自がでやめてもいいと言い放った」というかぬ事実。
さらに、頃から派な活をひけらかし、母親のすねをかじっていた久美の痛いところを突いた正の反論に、親族たちは言葉を失ったのだ。
その夜遅く、正の個の話に久美から着信があった。
正がスピーカーにして通話ボタンを押すと、受話器からり狂った久美の罵声がびしてきた。
『ちょっと兄貴!! 何よあのLINE! 私のことまで巻き込んで、恥をかかせる気!? あんたたち夫婦がケチなせいで、お母さんがどれだけ困ってるか分かってんの!?』
『久美。お、お袋が法事の席で千鶴に何て言ったか、そのにいて聞いてただろ。
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「たった万で偉そうに」って言ったんだぞ』
『あれはただの言葉のあやじゃない! 齢の母親がちょっとを滑らせたくらいで、も続けた仕送りをバッサリ切るなんて、やっぱり千鶴さんって酷な女よ! あんな性悪女の肩ばかり持って、兄貴はけないとわないわけ!?』
千鶴は受話器に向かって、静かにをいた。
「久美さん。そこまでお義母さんの活を配されるのでしたら、実の娘であるあなたが、毎万円を仕送りしてあげてはいかがですか?」
話の向こうの久美が、息を詰まらせた。
「……は? な、なんで私がそんなことしなきゃいけないのよ! 私は嫁にっただし、子供の塾代や宅ローンでカツカツなのよ!」
「私たちも、子供を育てながら面してきたのですよ。娘のあなたにはせないを、なぜの私だけが理尽に罵倒されながら払い続けなければならないのですか?」
「くっ……! 屁理屈ばっかり言って! もういいわよ! あんたたちなんか、親戚から爪弾きにしてやるから!!」
ガチャリ、と乱暴に話が切られた。
リビングには、再び静けさが戻った。
正は疲れたようにため息をついたが、その瞳にはもはや迷いはなかった。
「……あいつ、やっぱり自分では円もす気がないんだな。お袋の方をするフリをして、自分に都のいい財布を守りたかっただけだ」
千鶴は静かに頷いた。
しかし、千鶴の胸の奥には、まだ解けない疑問がくすぶっていた。