"20年の仕送りを止めたら、義母の嘘が暴けた" 第4話
「千百万円……。普通のが軒、建つ額だわ……」
千鶴の目から、乾いた涙が溢れた。
このおがあれば、独したの子供たちにもっと分な奨学なしの学活を送らせてあげられたかもしれない。自分たちの老資として、い蓄えを残せていたかもしれない。
それをすべて投げ打って支えてきた結果が、「たった万よこして偉そうに」という嘲笑だったのだ。
千鶴は元のスマートフォンを取りし、のアプリをいた。
定期自送の管理画面を呼びす。
【毎15 振込先:宅キミ子 額:100,000円】
く、まだの窓での依頼をいて設定し、にネットバンキングへ移してからも度として触れることのなかった設定項目。
千鶴の指先は、瞬たりとも迷わなかった。
【定期送を止しますか?】
表示されたダイアログの「はい」を、千鶴は静かに、そして力くタップした。
画面から、キミ子の名が消えた。
あまりにもあっけない幕切れだった。
「終わったわ……」
千鶴はスマートフォンをテーブルのに置き、く呼吸をした。
胸の奥をく塞いでいた鉛の塊が、ふっと溶けていくような、奇妙な軽やかさが体を満たしていった。
定期送を止した翌――。
普段であれば、千鶴の座からキミ子の方の座へと、万円が自に送されるだった。
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しかし、その、おはかなかった。
が過ぎ、が過ぎ、週が過ぎた。
実からの連絡は、切なかった。
「……気づいてすらいないのね」
千鶴は夕の片付けをしながら、キッチンの壁掛け計を見げた。
通帳記帳すらしていないのだ。毎になれば、何もしなくても自に万円が湧きてくるのが当たりになりすぎていて、残を確認することすら怠っている証拠だった。
そして、運命の目――の午。
千鶴がパートにかける準備をしていた、リビングのテーブルのでスマートフォンがけたたましい子音を鳴らし、激しく振した。
画面を見ると、そこには【実・母】の文字が表示されていた。
千鶴は鏡ので髪をえ、きく度息を吸い込んでから、通話ボタンをスワイプした。
「はい、千鶴です」
『あ、千鶴さん? おはよう』
受話器の向こうから聞こえてきたのは、切迫のかけらもない、いつもの呑気で嫌なキミ子の声だった。
『あのね、ちょっとお願いがあるのよ。来週、所のお友達とすることになってね、し物入りなの。来分の仕送り、いつもより週ほどめに振り込んでもらえないかしら?』
千鶴は目を細めた。
この期に及んで、まだ先の送が止まっていることにすら気づいていない。
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ただ自分の遊興費がりないからと、倒しでを寄こせと求してきているのだ。
千鶴はを完全に排した、氷のように平坦な声で答えた。
「お義母さん。先の法の席でお伝えした通り、仕送りはもう止めましたよ」
話の向こうで、ヒュッ、と息を呑む気配がした。
数秒の沈黙の、キミ子は馬鹿にしたような笑い声を漏らした。
『あらあ、千鶴さんったら! まだあののことを根に持ってるの? 冗談に決まってるじゃないの、あんなの! 親族のでちょっと座を盛りげようとっただけよ。本気にするなんて、あなたも冗談が通じないわねえ』
「冗談には聞こえませんでした。親戚同ので、あれだけはっきりと『なんなら止めてもいい、こっちは困らない』とおっしゃいましたよね。ですから、お言葉通りに止めたのです」
受話器の向こうの空気が、急激にえ込んでいくのが伝わってきた。
キミ子の声から笑いが完全に消え、く、濁った気が滲み始めた。
『……ちょっと、千鶴さん。本気で言ってるの? 冗談はその辺にしなさいよ。今分がまだ入ってないから、通帳見てびっくりしたのよ。今すぐ万……いえ、来分もわせて万、今に振り込みなさい!』
「お断りします。止める理由はお義母さんご自が作られたのですから」
『なっ……! あんた、嫁の分際で親に向かって何を気なを利いてるの!? 正はどう言ってるのよ! 正に代わりなさい!』