"「2度と戻るな」姑と500万円の偽造委任状" 第10話
「ご迷惑をおかけして申し訳ありません。よろしくお願いいたします」
これが私から義母への、さな反撃だった。
義母はこれまで、自分の都の良いだけは私を族として扱ってきた。
病院の付き添いも、面倒な続きも、用品の買いしも、全て私に押し付けてきたのだ。
しかしその特権は、もう与えない。
義母は、護師からたく告げられるはずだ。
「タオルの替えは、息子さんに頼んでください」と。
自分がどれほどい介護を無償で受けていたのか。
それを失ったの便さを、をもってればいいのだ。
翌朝。
私はクリニックに休暇を申請し、緑の支へ向かった。
窓がく午9ちょうどに、理券を受け取る。
応接ブースに通されると、昨話で話したさんという若い員が待っていた。
さんはちがって挨拶をした。
「昨はご連絡ありがとうございました」
さんはそう言って、1枚のコピー用をテーブルのに置いた。
「こちらが、お義母様がお持ちになった委任状の写しです」
私はそのをに取り、見つめた。
そこには、夫の弘の名と所がかれていた。
しかしその文字の形を見た瞬、私はわずたい息を漏らした。
しがりの、独特な癖のある文字。
それは違いなく、義母の跡だった。
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弘の字に似せようとした痕跡すら、ない。
自分が母親なのだから、息子の財産をどうかそうと自由だ。
そんな傲さが、文字の端から滲みていた。
私はバッグから、本当の通帳と印鑑を取りした。
「続きを止めていただいて、本当に助かりました。実は夫とも話がついておらず、義母が勝に持ちそうとしたものです」
さんは同するような真剣な表で頷いた。
「ご族とはいえ、無断での解約はな問題になります。のためこの座は、お客様のご依頼があるまで引きしを止する措置を取りました」
これで私たちが8貯めてきた500万円は守られた。
義母はもう、あのおに指1本触れることはできない。
私は委任状のコピーを丁寧に折りたたみ、青いファイルに挟み込んだ。
反撃のための確かな証拠が、また1つ増えた。
午11。
私は駅のさな雑居ビルにある、法律事務所を訪ねた。
事に話で予約を入れていた、無料相談の枠だ。
応接に現れた弁護士は、50代半ばの穏やかな声をした男性だった。
私はテーブルのに、青いファイルを置いた。
8の計簿、私が支払った活費の領収、そして緑の委任状のコピー。
最にスマートフォンを取りし、昨夜の病院での録音音声を再した。
『ちょっと腰が抜けたふりをしたらかずひろの奴、すっかり青ざめちゃってね』
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義母の笑い声が、静かな法律事務所の部に響き渡る。
弁護士は目を閉じて、じっとを傾けていた。
音声が終わると、彼はゆっくりと目をけ、私を見た。
弁護士は静かに言った。
「よくここまで静に、証拠を集められましたね」
その言に、私はしだけ救われた気がした。
私は現状を説した。
「夫は義母の嘘に気づいていません。私をな嫁だと責めています。私はただ、自分の尊厳を守るために事実を突きつけたいのです」
弁護士は、委任状のコピーを指先で軽く弾いた。
「ご族のおとはいえ、これは派な私文偽造に当たります。それにこの計簿の記録を見れば、あなたがどれほど事に貢献してきたかは目瞭然です」
弁護士は私を真っ直ぐに見た。
「もし婚や別居にむとしても、あなたに非は全くありません」
専のその言葉は、私にとって何よりの報酬だった。
8、私はずっと自分を責めてきた。
私がもっとうまくち回れば、義母とも仲良くできたのではないか。
私がすれば、族は円満でいられたのではないか。
しかし、それは違っていた。
弁護士が提案した。
「弁護士からご主に通をすことも能ですが」
私は首を横に振った。
「いいえ。まずは私から夫に、この事実をぶつけます。それでも夫が逃げるようなら、そのは先にお願いします」
私はくをげて、事務所をにした。