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"「2度と戻るな」姑と500万円の偽造委任状" 第2話

でも、次を決めるまでは休みなさい。

その言葉に、私はく頷いた。

計の針は、夜の10を回っていた。

私のスマートフォンは、黒い画面のまま静まり返っている。

夫の弘からの連絡は切ない。

弘は今の午から、の夜勤に入っている。

私がを追いされたことなど、るはずもない。

義母も息子には何も伝えていないのだろう。

嫁が勝った。

やせばすぐに戻ってくる。

義母は本気でそうっているはずだ。

自分がどれほど取り返しのつかないことをしたのか、しも理解していない。

私は布団に入っても、眠ることはできなかった。

井の目を見つめながら、これからのことを静かに考えていた。

夫の弘は決して悪いではない。

優しくて、いの夫だ。

けれど、私と義母ので問題が起きると、いつも目を背けてきた。

私が傷ついていると分かっていても、面倒なことから逃げ続けてきたのだ。

弘が夜勤から帰れば、全てをることになる。

玄関に私の靴がないこと。

クローゼットが空になっていること。

そして、郵便受けのに置かれた私の鍵を見つけるはずだ。

その、夫はどうくのか。

またいつものように義母を庇うのか。

それとも、私をあのに連れ戻そうとするのか。

窓のしずつみ始めてきた。

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計の液晶が、午545分を示している。

弘の夜勤が終わるだ。

私はベッドのに座り、元のスマートフォンを見つめた。

画面の向こうで、夫が今、自宅の扉をけたはずだ。

私が置いてきた鍵に触れ、母親から都の良い嘘を聞かされている頃だろう。

私は逃げない。

もし夫がまた私にいるようなら、今度こそ全てを終わらせる。

6

静寂に包まれた部で、私の呼吸の音だけが聞こえる。

私はさな械が震えるのを、ただ静かに待っていた。

義母の惑通りにはさせない。

63分。

元のスマートフォンがく震えた。

画面に弘という文字がる。

私はゆっくりと息を吐き、画面をスワイプした。

これから始まるのは、ただの夫婦喧嘩ではない。

私のを取り戻すための、静かで、決して譲れない戦いの始まりだった。

話の向こうから、夫である弘の焦った声が聞こえた。

「弓、どこにいる?」

夜勤けの夫が、空っぽになったクローゼットと、玄関に積まれた私の荷物を見た直だろう。

私は窓のるくなり始めた空を見つめながら、静かに答えた。

「母のよ」

弘は話の向こうで、きなため息をついた。

堵したような、し苛ったような息遣いだ。

弘はし呆れたような声で言った。

「昨のこと、母さんから聞いた。

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今からで迎えにくから」

その言葉を聞いた瞬、私のはすっとえていった。

夫は何も分かっていない。

私がどれほどの屈辱を受けたのか。

玄関のに放りされた自分の靴を見た、私ので何がんだのか。

弘にとっては、ただの嫁姑のちょっとした喧嘩に過ぎないのだ。

私はく答えた。

「来なくていい」

弘は戸惑ったように黙り込み、すぐに言葉を続けた。

る気持ちは分かるよ。でも母さんには俺からよく言っておくから、帰ってきてくれ」

帰ってくる。

弘はいつもそう言う。

まるで私が、ただすねてをした子供であるかのように。

弘のそのそのしのぎの言葉を聞くのは、これが初めてではない。

8

義父が筋梗塞で突然くなったもそうだった。

、私たちの息子はまだ1だった。

のお弁当作りや部活の送迎で、私は目が回るほど忙しい々を送っていた。

そんな私に、弘はげたのだ。

親父がんで、母さんが1になってしまった。

しばらくのだけでいいから、緒にんでくれないか。

弘は1っ子だ。

広い戸建てのに、義母を1で残すのは忍びない。

その気持ちは、私にも痛いほど分かった。

私も自分の両親を切にっていたから、族が助けうのは当然だと信じていたのだ。

弘は私のを取り、約束した。

「2、母さんの活が落ち着くまででいい。必ず2で暮らすアパートを借りるから」

私はその言葉を信じて、井での同居を承諾したのだ。

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