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"中卒の清掃員をクビにした翌日" 第8話

「そんなしたことじゃないです」

その瞬

は確信した。

このなら。

昭栄百貨を任せられる。

そうった。

***

10

は突然、事部から呼びされた。

川さん」

「はい」

会議

そこには田事部と、杉が座っていた。

子に座った。

嫌な予がした。

類をに取った。

川さん」

「はい」

変申し訳ありませんが……」

瞬、沈黙。

「現の契約を終させていただくことになりました」

の表が固まった。

「……え?」

声がなかった。

は続ける。

「本付で続きをめます」

から勤務する必はありません」

その言葉。

聞き覚えがあった。

から来なくていいです」

で何度も響く。

はゆっくり杉を見る。

「理由を……聞いてもいいですか?」

が答えた。

「業務適性の問題です」

「あなたは何度注しても、自分の判断でしました」

「会社の方針にわないと判断しました」

は震える声で言った。

「でも……私は」

懸命働いてきました」

は表を変えなかった。

懸命かどうかではありません」

「結果です」

「あなたは契約社員です」

そして。

あの言葉をにした。

卒の契約社員なんて、いくらでも替えはいるので」

が止まった。

は何も言えなかった。

胸の奥が痛かった。

5

毎朝5に起きた。

体調の悪いも働いた。

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母のため。

自分のため。

誰かの役につため。

それが全部。

「替えがいる」

その言で片付けられた。

「……分かりました」

やっとた言葉は、それだけだった。

は申し訳なさそうな顔をした。

川さん……」

しかし、何も言えなかった。

がった。

げる。

「5、ありがとうございました」

誰も返事をしなかった。

***

ロッカー

は1だった。

を見る。

5着てきた制

最初の

緊張しながら袖を通した。

母が笑って言った。

「似ってるよ」

その記憶が蘇る。

ロッカーのには、さな写真があった。

母と撮った写真。

17歳の自分。

まだ何も分からなかった頃。

「頑張るからね」

写真に向かって呟く。

しかし。

涙が止まらなかった。

「私……」

「頑張ってきたよね」

誰にも聞こえない声。

肩が震える。

声を押し殺して泣いた。

その

ドアがノックされた。

川さん」

の声だった。

慌てて涙を拭く。

「はい」

ドアをける。

っていた。

の顔を見る。

すぐに分かった。

「……聞いたよ」

その言葉で。

していたものが崩れた。

さん……」

「私……」

「どうすればいいか分からなくて……」

涙が溢れる。

「母がいるんです」

「治療費もあるのに」

から仕事がなくなったら……」

は静かに聞いていた。

そして言った。

川さん」

「はい」

「君は何も失っていない」

は涙を流しながら首を振る。

「でも、仕事が……」

は優しく言った。

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「君の価値は、会社の判断だけで決まるものではない」

「見ているはいる」

「必ずいる」

は泣きながらげた。

「ありがとうございました」

さんと話せて……し救われました」

は静かに頷いた。

が荷物を持ってっていく。

その背を見ながら。

は携帯話を取りした。

メッセージを送る。

【予定をめる】

、会社へく】

数秒

返信。

【承しました、会

郎は画面を閉じた。

そして。

5、誰にも評価されなかった女性のために。

ついにすことを決めた。

***

翌朝。

9

昭栄百貨の正面玄関。

台の黒いが静かに止まった。

運転部座席のドアをける。

そこからりてきた物を見て。

従業員たちは息を呑んだ。

だった。

しかし。

までの清掃員の姿ではない。

級スーツ。

伸びた背筋。

堂々とした歩き方。

そして。

彼のろには秘と数名の幹部が並んでいた。

受付スタッフが震える声で呟く。

「……まさか」

その瞬

事部が慌ててってきた。

そしてげた。

「会……」

「お待ちしておりました」

その言で。

館内の空気が変わった。

郎。

昭栄百貨グループ会

誰もらなかった。

あの清掃員の正体。

そして。

亮介の運命が。

このきく変わり始めた。

 

「会……」

その言葉が、昭栄百貨の1階ロビーに響いた瞬

が止まったようだった。

清掃員。

販売スタッフ。

受付担当。

警備員。

そこにいた全員が、郎を見つめていた。

まで。

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