"3000万円と捨てられた母の罠" 第13話
さやかのが健のを握った。 「配しないで、準備は万端よ」
は30分ほどり、オフィスビルので止まった。 「お母さん、りてください」 さやかはる子を支えました。エレベーターで6階へがりました。廊の突き当たりのドアのにった。ドアプレートには「司法士井事務所」とかれていました。
はる子の臓がく打った。とうとうここに来たか。 ドアがきました。に入るとさな事務所でした。机の向こうに40代の男性が座っていました。 「いらっしゃいませ」 司法士がちがって挨拶した。さやかは笑顔で握した。 「はい、さやかです。お話したものです」 「ああ、はい。どうぞお座りください」
はる子は子に座った。健とさやかがその両脇にった。司法士は何枚もの類を取りした。 「お名ははる子様でよろしいですね」 「はい」 はる子はさく答えた。ぼんやりとした表でした。 「本は財産譲渡の契約ということでよろしいですね」 司法士が尋ねた。さやかが素く答えた。 「はい。母が認症と診断されまして、管理が難しいので息子に譲渡したいと……」 「診断はお持ちですか?」 「あ、これです」 さやかはバッグから類を取りした。司法士がそれを受け取り確認した。 「『認症の疑い』という所見ですね」 司法士の顔が困惑のを浮かべた。
広告
「原則としては確定診断がてから続きをめるのが筋なのですが……」 さやかはを乗りし、声を潜めた。 「私たち、急いでいる事がありまして……母の状態が々に悪くなっているんです。どうかお願いします」
司法士はしばらくためらっていた。さやかと健の顔を交互に見ました。 「では、とりあえず類の作成はめましょう。、確定診断がましたら改めて保管するということで……」 「ありがとうございます」 さやかは微笑んだ。
司法士が説を始めた。の所権移転、通帳の名義変更、全ての財産に関する類でした。 「こちらに署名をいただき……」 司法士は類をはる子のに押しした。さやかがバッグから印鑑を取りした。はる子はその印鑑を見た。偽物でした。自分がすり替えた印鑑です。 「お母さん、ここに押してください」 さやかははる子のを握り、印鑑を持たせた。類のへとそのを導きます。
健は窓のを見ていました。を刻みに震わせています。なのでしょう。 「これで終わりだ」 健がさくつぶやいた。 はる子のが類に触れようとしたその瞬でした。 コン、コン。 ドアをノックする音がしました。司法士が顔をげた。 「どなたですか?」
返事の代わりにドアがいた。3の男性が入ってきた。先にっていたのは直さんでした。
広告
「警察です」 直さんはそう言って警察帳を見せた。 さやかの顔がこわばった。健は子からびがりました。 「何のご用でしょうか?」 さやかが尋ねた。声が震えている。 「齢者虐待及び財産犯で参りました」 直さんはたく言った。ろにいた2の捜査員がにてきた。 「私たちが何か悪いことをしたとでも?!」 さやかは声を荒げました。 「母を助けているんですよ。母が認症で財産の管理ができないから……」 直さんははる子を見た。 「おばあさん、丈夫ですか?」 はる子は頷いた。
直さんは健とさやかを見た。 「あなた方ははる子様を本の同なく介護ホームに入所させ、認症を装うためにな薬物を投与し、財産を騙しとろうとしました」 直さんは胸ポケットからさな録音を取りして見せました。 「おばあちゃんが録音された証拠があります。病院や施設での会話が全て記録されています」
さやかの顔が真っ青になった。健は唇を震わせています。 「録音ですって……?」 健が震える声で尋ねた。 「認症の確定診断もないまま財産譲渡を試み、成見制度を悪用しようとしました」 直さんは司法士を見た。 「先、この契約は無効です。捜査へのご協力をお願いします」 司法士は類を置いた。顔は蒼でした。
はる子はゆっくりと顔をげた。
ぼんやりとしていたまなざしが鋭いを放っていました。さやかそれに気づいた。