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"3000万円と捨てられた母の罠" 第10話

今度は断りました。健、お母さんにももうおはないのよ。 「嘘言わないでください。お母さんの通帳にはまだあるじゃないですか」 健の声がきくなった。はる子は戸惑いました。あれは私が貯めたおよ。老のための資なの。 「このままじゃカフェは潰れて僕は借取りに追われます。お願いします、助けてください」 さやかも緒に来ていました。座をして頼み込んできました。はる子はが揺らぎました。結局さらに1000万円を渡してしまいました。

数ヶ、カフェは閉しました。健が泣きながら来た。 「お母さん、僕、おを全部なくしました」 そうしてはる子の老3000万円は消えてしまいました。

しかし、それで終わりではありませんでした。 「お母さん、僕、してしまって……何ですって? 「カフェを経営しているから借りてしまったんです。返さないといけないおが2000万円くらいありまして……」 はる子はが真っになりました。だなんて。 「お母さん、これが最です。お願いします。あと2000万円だけ助けてくれたら、本当に全部理できますから」 はる子は首を横に振った。今回はだめ。お母さんにももうおはないの。 健の顔がこわばった。さやかの表たく変わりました。 「お母さん、本当に助けてくれないんですか?」

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「ごめんなさい。あなたたちももうなんだから自分たちで何とかしなさい」 2はその何も言わずに帰っていきました。

そして1週ほど経った頃、さやかは突然健康診断をめ始め、健はしきりに通帳の話をするようになったのです。 はる子はもう分かりました。おを断った。そのから計画は始まっていたのです。借……だからあんなに急いでいたのです。認症の診断、成、財産の理……全てが。

はる子はベッドから起きがった。あの2は全ての準備がったと信じているでしょう。しかし、1つ勘違いしていることがありました。はる子はった。実印——嫁はもうに入れたとっています。しかし、それは偽物でした。はる子がすり替えていたのです。

いつだったでしょうか? 1ヶほどのことです。 さやかが言いました。 「お母さん、印鑑をなくしたら変ですから私が預かっておきますね」 はる子はその、おかしいとじました。なぜ急に印鑑を預かろうとするのだろう? その夜、はる子は寝の引きしをけました。1番の段に古いハンカチがありました。それを広げると、実印がてきました。はる子はの段から似たような形の印鑑を取りした。以使っていた古い印鑑で、実印ではありません。2つを入れ替えた。嫁が持っていったのは、の段にあった偽物の印鑑でした。

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本物の実印は今も1番の段のハンカチのにあります。

はる子は静かに微笑んだ。あの2は勘違いしている。実印をに入れたと信じ込んでいるのです。

次のの午のことでした。活指導員の泉さんがはる子の部に来ました。 「おばあちゃん、丈夫ですか?」 はる子は頷いた。最とても辛そうに見えます。泉さんのまなざしが揺れました。何かを疑っているようでした。 「のお寄りの方々とはし違うような気がします」 「何がですか?」 「わかりません。ただ、そううんです」 泉さんはそれ以は尋ねませんでした。しかし、はる子には分かりました。あのは気づいていると。

夜が更けました。はる子は眠れずに窓のを見ていました。もう部の助けが必でした。この施設のだけでは限界があります。証拠を集めましたが、る方法がありません。 はる子のに1の名が浮かびました。美恵子——子供の頃から所で緒に育ち、60来の親友でした。美恵子さんの息子は警察官でした。

はる子はベッドに横になり、目を閉じた。 ——「、泉さんにお願いしよう。話1本だけでもかけさせてもらえれば」 はる子は静かにつぶやいた。 ——「美恵子さん、私を助けて」

はる子は朝くに目を覚ましました。窓のは曇っていました。もうすぐりそうです。

が決でした。

を終え、はる子は廊を歩いた。泉さんを探しました。

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