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"片親の分際で、100年早い" 第6話

いつ壊れるかわからない……いつ壊れるかわからない、それが君に対する評価なのだ」

それが俺に対する評価なのか。6、1も休まず学に通った。夜までバイトをしたも、朝には必ず講義に席した。臨実習では誰よりもく病棟に残り、患者の話を聞いた。その俺が「いつ壊れるかわからない」?

膝ので握りしめた拳が、くなるほど力が入っていった。りで界が赤くなる。今すぐがってこのテーブルをひっくり返したい衝に駆られた。しかしそれをすれば、「ほら見ろ、やっぱり精神が定だ」と言われるだけだ。俺は歯をい縛ってりをみ込んだ。

「私は片親であることを恥じません。母をくした経験が私を医師のへと導きました。その経験があるからこそ、患者の痛みに寄り添える。そう信じています」

戸塚は「綺麗事だ」とで笑った。俺がそれに反論しようとすると、戸塚はを振って遮り切った。最終面接でまた話を聞くと言い残し、面接は唐突に終わった。

俺は礼し、部た。

るとが震えていた。りと悔しさで全くなっている。里佳が配そうに声をかけてきた。「丈夫だ」と答えたが、里佳は「嘘。全然丈夫じゃない顔してる」と見抜いていた。そして俺のを握った。

「1で抱え込まないで。

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私がいるから」

そのは温かかった。そのぬくもりが、凍えそうなしだけ溶かしてくれる。しだけ救われた気がした。

俺たちは病院をて、くの公園のベンチに座った。差しは温かいが、俺のは曇ったままだった。里佳が「陽くん」と呼んできた。普段は苗字で呼んでいたから驚いた。里佳は真剣な表で俺を見つめ、「聞いて欲しいことがある」と切りした。

「私ね、あなたのことをずっと見てきたの。6ずっと。学1、解剖学の実習で同じ班になったでしょ。あの私びっくりしたんだ。みんなが吐きそうになっているで、あなただけ静だった。このは何か違うって、普通のとは経験が違うんだってった」

確かにそんなことがあった。初めての解剖実習で、同級たちが次々と気分を悪くしていく、俺だけが平然と作業を続けていった。5歳で母を失い、命というもののさをっていた俺にとって、解剖は恐怖ではなく学びだった。

からあなたがお母さんをなくしたことをって、それで納得したの。あなたは命のさをっているなんだって。だから、あなたは絶対に医者になれる。戸塚みたいなが何と言おうと関係ない。あなたの価値は、あなたが決めるんだから」

俺は黙って聞いていた。里佳がそんなことを考えていたなんてらなかった。

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謝の言葉を伝えると、里佳は「お礼なんていらないよ、当たりのこと言っただけ」と微笑んだ。その表が眩しかった。差しよりもずっと温かいだった。

俺は空を見げた。の切れから青空が覗いている。まだ希望はある。諦めるのはい。

、最終面接へのが決定したという連絡が届いた。俺は驚いた。あれほどの集攻撃を受けながらも、俺はまだ切り捨てられていなかった。おそらく、成績と臨実習の評価がかったのだろう。それに、柴田護部や教授たちが戸塚の横暴をよくっていない能性もある。

最終面接は1週。これが最のチャンスだ。俺は覚悟を決めた。何を言われてもひるまない。自分の力でを切りく。母さん、見ていてくれ。俺は負けない。

最終面接の夜、俺は自で履歴の見直しをしていた。何度き直しても、戸塚の言葉がかられない。

——片親、孤独、奨学にバイト活。悪いが、そういうを信用するのは難しいんだよ。

机のには母との写真が置いてある。5歳の俺を抱き抱える母の笑顔。あの頃は、こんな未来が待っているなんて像もしていなかった。

スマホが震えた。画面を見ると、父からのメッセージだった。

の面接、どうするつもりだ?》

俺はし驚いた。普段は「頑張れ」

程度のいメッセージしか送ってこない父が、珍しく踏み込んだ内容だった。

《全力で臨みます》

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