"義母「家を売って弟の借金を返せ」夫に奪われかけた私の家" 第10話
「女がそんなにくなる必ないのよ」
清子は吐き捨てるように言った。
私はし笑った。
「くならなければ、まで奪われるところでしたから」
その、私は話を切った。
半、婚は成した。
マンションはそのまま私の所となり、正也の借返済へ使われることはなかった。正也は自分の債務について専へ相談し、勤務先にも部事を説せざるを得なくなったとから聞いた。
私は詳細をろうとはしなかった。
もう、彼のの始末をするではない。
婚、私はリビングの具をほとんど入れ替えた。
正也が使っていたきなソファを処分し、代わりにさな2掛けのものを買った。寝だった部は仕事用の斎へ変え、壁もいからるいへ張り替えた。
最初は同じマンションにみ続けることへ抵抗もあった。
玄関を見ると清子が勝に入ってきたのことをいし、ダイニングテーブルを見ると正也にサインを迫られた夜をいす。
引っ越した方が楽かもしれない。
何度もそう考えた。
しかし、あるふとった。
このをたいならてもいい。
だが、正也たちのせいでる必はない。
私は自分ので、このに残ることにした。
婚から1ほど経った、私は所のさな空へ通い始めた。
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選として会へるつもりはない。
体をかし、基本を繰り返すだけで分だった。
ある、の師範から声をかけられた。
「麗華さん、初者の女の子たちをし見てくれませんか?」
曜の子どもクラスは女子が増えており、女性指導者がりないという。
私は迷った末、週に度だけ伝うことにした。
最初の、8歳の女の子が私に尋ねた。
「先って、男のにも勝てるんですか?」
周囲の子どもたちまでこちらを見た。
私はし考えた。
「勝てるかどうかより、自分を守れるようになるよ」
女の子は議そうな顔をした。
「倒さないの?」
「倒さなくていいときは、倒さない方がいいの」
「何で?」
「自分が全なら、それで分なこともあるから」
幼い頃の私なら、分からなかったとう。
黒帯を取ればくなれる。
試で勝てばい。
相より速く突きをせればい。
ずっとそうっていた。
だが、本当のさはもっとだった。
嫌なことを嫌だと言う。
自分の物を守る。
必なときに助けを求める。
証拠を残す。
逃げるべき所かられる。
そして、自分のをへ渡さない。
そのすべてが、自分を守る技だった。
稽古が終わると、子どもたちが元気よくをていった。
私は窓を閉め、を簡単に掃除してから帰についた。
へ戻る途、ポストに産会社のチラシが入っていた。
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《このマンション、売却物件を探しています》
域の価格がさらにがり、条件によっては3500万円になる能性があるらしい。
私は玄関で靴を脱ぎながらチラシを眺めた。
以なら、その数字を見るだけで正也や清子をいしただろう。
今は何もじなかった。
茶を入れ、窓際の子へ座る。
しばらくして私はチラシをつ折りにし、机の引きしへ入れた。
いつか売るかもしれない。
売らないかもしれない。
もっと広いへ移ることもあるかもしれないし、歳をねるまでここで暮らすかもしれない。
どちらでもよかった。
切なのは、そのが来たときに決めるのは私だということだった。
数、貸庫に預けたままだったマンション関係の類を確認するためへった。
属のさな扉をける。
茶封筒のには、私が30代半で必に働き、ようやくにしたの類がそのまま残っていた。
購入当のことをいした。
まだ翻訳会社に勤めていた私は、昼は通常業務をし、夜は副業でマニュアルや商品説を翻訳していた。休も仕事を入れ、ボーナスの部分を貯へ回した。
友たちが旅へっている頃、私は宅展示や古マンションをで見て回っていた。
寂しくなかったと言えば嘘になる。
だが、初めてこの部の鍵を受け取ったのことは今も覚えている。
誰にも頼らず、自分で得た所だった。
その数に正也と会い、結婚した。