"義母「家を売って弟の借金を返せ」夫に奪われかけた私の家" 第9話
「終わるかどうかを決めるのは、これからのあなたでしょう」
「簡単に言うなよ!」
「簡単じゃありません。私も7の結婚を終わらせようとしています」
正也は黙った。
「でも、あなたが借したのも、隠したのも、隆さんに押し付けたのも、私のを勝に売ろうとしたのも、私を殴ったのも、全部私が決めたことじゃない」
正也はしばらく私を見ていた。
やがて線を落とした。
「母さんが、売れば全部やり直せるって言ったんだよ」
私は驚かなかった。
むしろ、ようやく本当の言葉がたとった。
「正也さん」
坂本が静かに言った。
「清子さんがどうおっしゃったかと、ご自が何をしたかは別の問題です」
正也のが膝ので震えた。
母親に従ってきた息子。
失敗を認めることのできなかった男。
だが、もう40歳を超えている。
母親に言われたからという理由で、妻のを奪っていい齢ではない。
婚協議はその3か続いた。
正也は当初、マンションについて自分にも権利があると主張した。結婚にそこへみ、活費も負担したのだから、実質には夫婦の財産だという理屈だった。
しかし、購入期、購入資、ローンの返済履歴、管理費の支払い記録を理すると、彼の言うような単純な話ではないことはらかだった。
何より正也自、マンション取得費を負担していない。
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正也側も徐々にその主張をめていった。
方、暴力については、防犯映像と診断が残っている。
売却をく迫ったことについても、査定依頼、メッセージ、産会社の記録、清子が無断でへ入り庫を探した映像まであった。
事実はしずつ正也の言い訳を狭めていった。
その頃、隆から度会いたいと連絡があった。
駅の喫茶で向かいった隆は、以より痩せていた。無精髭もなくなり、作業着姿だった。
「今、倉庫の仕事してる」
「そう」
「弁護士さんと話して、俺の分は理して返していくことにした」
隆はコーヒーカップを両で包んだ。
「母さんとは?」
「連絡取ってない」
「正也とは?」
「取ってない」
しばらく沈黙が続いた。
内では、隣の席の学たちが楽しそうに話していた。
「俺さ」
隆がをいた。
「母さんにずっと言われてたんだ。兄貴はの跡取りだから迷惑かけるなって」
私は黙って聞いた。
「兄貴がで問題起こしたときも、俺が緒にいたから悪いって言われた。兄貴が仕事辞めようとしたときも、俺が昔から迷惑かけてるからのこと配してるせいだって」
隆は苦笑した。
「いつのにか、何かあったら俺が悪いって自分でもうようになってた」
「今回も?」
「うん。最初は、俺の名にしとけば兄貴の会社にはられないって言われて、そうした方がいいのかなって」
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私は彼を責める気になれなかった。
もちろん、隆自にも責任はある。
危険な投資へをしたことも、類をよく確認せず署名したことも、自分で向きわなければならない。
だが、それとの罪まで背負うことは違う。
「隆さん」
「うん」
「自分で作った分は、自分で終わらせたらいいとう」
隆は頷いた。
「兄貴の分まで背負う必はないわ」
彼の目がし赤くなった。
「姉さんもな」
私は瞬、が分からなかった。
「兄貴のまで背負わなくていいとう」
その言葉はなほど胸に残った。
私は7、正也の嫌を取ってきた。
事のがいと言われれば次から濃くし、仕事で忙しいと言えば事をく引き受け、会社で嫌なことがあれば何でも愚痴を聞いた。
それを支えることだとっていた。
だが、いつのにか私は正也の嫌まで自分の責任だと考えるようになっていた。
清子から最に直接話が来たのは、その数だった。
「麗華さん、あなた本当に婚するつもりなの?」
「はい」
「正也は今、変なのよ」
「っています」
「だったら、こんなに捨てるなんてとしてどうなの?」
私は以なら、その言葉に傷ついたとう。
しかし今は、違った。
「お義母さん」
「何よ」
「私が番変だったとき、正也さんは私を殴りました」
清子が黙った。
「あなたは、その横で『それくらいされて当然』と言いました」
話の向こうから呼吸音だけが聞こえる。
「それでも私が正也さんを支えなければたいと言うなら、私はもうたいで構いません」