"義母「家を売って弟の借金を返せ」夫に奪われかけた私の家" 第6話
投資で損をすることもあるだろう。
しかし正也は、失敗を隠し、弟へ責任を押し付け、最には妻のを売って穴埋めしようとしていた。
「を売る話をしたのは借を返すため?」
「そうだよ。それ以に何がある」
「曜よりから産に話してたでしょう」
正也の目が泳いだ。
「査定くらい普通だろ」
「私に黙って?」
「おに言ったら反対するからだよ!」
正也は突然声を張りげた。
そこに彼の本音が全部ていた。
翌から正也の態度はさらに荒くなった。
朝の途でも、「サインさえすれば終わる」「いつまで張ってるんだ」と繰り返し、私が無するとテーブルをく叩いた。夜にはダイニングチェアを蹴り倒し、壁へスマートフォンを投げつけたこともあった。
「誰にわせてもらってるとってるんだ!」
正也は何度もその言葉を使った。
実際には、私は翻訳だけで正也よりく稼ぐもあり、活費も私の方がく負担していた。マンションの管理費、固定資産税、修繕積もすべて私の座から支払っている。
だが私は今まで、その事実を正面から突きつけなかった。
男としての自尊を傷つける必はないとっていたからだ。
その慮まで、彼は関係だと勘違いしていた。
曜の夜、清子が再び押しかけてきた。
今度は正也が呼んだらしい。
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私が仕事部からると、テーブルのには査定依頼、売却までの流れを説したパンフレット、ボールペンが並べてあった。
「今こそ決めてもらいますからね」
清子は腕を組んでいた。
「決めることはありません。売りません」
「正也の借がどうなってもいいの?」
初めて清子がを滑らせた。
私はすぐに聞き返した。
「隆さんじゃなくて、正也の借なんですね?」
清子の顔が張った。
「言葉のあやよ!」
「隆さんから聞きました」
正也がちがった。
「お、あいつと勝に連絡取ってるのか?」
私の腕をくつかむ。
「して」
「族のことを嗅ぎ回りやがって」
「あなたたちが私のを勝に売ろうとしてるからでしょう」
「サインしろ!」
「しない」
正也の指に力が入った。
私は振りほどけた。
だが、あえてすぐにはかなかった。
井のカメラが作していることをっていた。
「正也、言うこと聞かせなさい」
清子が言った。
その言葉の直だった。
正也のががった。
肩が浮き、腰がわずかに回る。
何稽古をれていても、がをすのきは分かる。
避けることはできた。
それでも私は半歩だけ体を逃がしただけだった。
掌が頬に当たる。
鈍い音。
界が揺れ、のに血のが広がった。
私はに片をついた。
「それくらいされて当然なのよ」
清子の声が聞こえた。
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その言葉を聞いた瞬、私ので何かが完全に切れた。
私はちがった。
正也がもう度こちらへづき、肩をつかもうと腕を伸ばしてきた。
私はを半歩引き、彼の首を側から受けた。力でねじ伏せるのではなく、腕の方向を変え、正也自の勢いを利用して体を崩す。
彼の膝がについた。
私は肘を壊さない位置で止めた。
「かないで」
正也が息を呑んだ。
清子も黙った。
私は必以の力をかけず、正也がきを止めたことを確認してからをした。
「何しやがる!」
「次に触ったら、今度は距を取ります」
私はスマートフォンをにした。
「警察を呼びます」
正也の顔が変わった。
「夫婦喧嘩だろ!」
「夫婦喧嘩で、から血がるほど相を叩くの?」
清子がちがった。
「警察なんてげさよ! 正也の会社にられたらどうするの!」
私は110番を押した。
「それを配するのは、私ではありません」
警察官が来るまで、正也は何度も「話しえば済む」と繰り返した。
ほんの10分まで私へサインを迫り、腕をつかみ、頬を打った男とはえないほど声がさくなっていた。清子はさらに骨で、「嫁が息子をらせた」「最の嫁は夫をてない」と警察が来るから言い訳を考えているようだった。
警察官が2到着した。
私の腫れた頬を見て、がすぐに事を聞いた。
正也は先に話し始めた。
「したことじゃないんですよ。夫婦喧嘩です。こいつが興奮して、自分で転んだだけですから」
私は黙って聞いた。