"義母「家を売って弟の借金を返せ」夫に奪われかけた私の家" 第2話
「変なことって?」
「あの子、投資に失敗してね。1000万円の借を作っちゃったのよ」
私はわず息を止めた。浪費癖があるとは聞いていたが、1000万円という額は像以だった。
「1000万円ですか。それなら、めに弁護士さんや専へ相談した方がいいんじゃないでしょうか」
「だから、あなたがこのを売りなさい」
あまりに自然な調だったため、私は瞬、聞き違えたのだとった。
「……何ですか?」
「このマンションよ。売れば3000万円くらいにはなるでしょう。隆の1000万円を返したって、まだ2000万円も残るじゃない」
そこで私は初めて、清子の言葉にい違を抱いた。
このマンションは私が正也と結婚する2、34歳のときに購入した。学卒業から翻訳会社に勤め、実暮らしを続けながら貯めたおと、祖母から贈与された資をわせてにし、そのローンもい期に完済している。名義は最初から最まで私で、正也は購入費を円も負担していない。
「お義母さん、このマンションは私が結婚に買った私名義のです。隆さんの借のために売却するつもりはありません」
清子の顔が変わった。
「何を言ってるの。正也と結婚したんだから、あなたの物は正也の物でもあるでしょう?」
「なくとも、そういう話ではありません」
「法律がどうとか、そんなたいことを言ってるじゃないでしょう。
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族が困ってるのよ」
清子の声がきくなったため、寝のドアがいた。
正也が髪を乱したままリビングへてきた。私は正直、しほっとした。いくら母親に甘い夫でも、私が結婚から持っていたマンションを弟の借のために売れと言われれば止めるはずだとっていたからだ。
ところが、正也が最初ににしたのはまったく違う言葉だった。
「麗華、お、母さんに答えしたのか?」
私は夫の顔を見つめた。
「答えじゃないわ。このを売れと言われたから断っただけ」
「だったら売ればいいだろ」
正也はそう言い、蔵庫からを取りした。
私は数秒、何も言えなかった。
「本気で言ってるの?」
「3000万円くらいになるんだろ。1000万円払ったって分残るじゃないか。族が変なときに、何でそこまでケチるんだよ」
その瞬、胸の奥で何かが引っかかった。
私は、この部の現価格を正也に話したことがなかった。
「どうして3000万円ってってるの?」
私が尋ねると、正也のが瞬止まった。ペットボトルを元まで持ちげたまま清子の方を見ると、清子もほんのわずかに線を逸らした。2ので何かを確認するような沈黙が流れた。
「駅からいんだから、そのくらいするだろ」
「私は査定にしたこともないし、今いくらかなんてあなたにも話してないけど」
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「細かいことばっかり言うなよ」
正也は嫌そうにソファへ座った。だがよく見ると、額にい汗が浮かび、脚を刻みに揺らしている。普段からりっぽいところはあったが、今はっているというより何かに追い詰められているように見えた。
清子は話題を変えるようにちがり、リビングのを歩き始めた。
「築15くらいよね。駅から徒歩6分だし、まだ分く売れるわ。回りも綺麗だし、もそんなに傷んでないものね」
そう言いながら勝にキッチンへ入り、収納の扉までけ始めた。器棚からシンク、蔵庫横のスペースまで見回す姿は、遊びに来た義母というより古宅を確認する内覧客のようだった。
「お義母さん、勝にけないでください」
「何よ。族でしょう」
「族でも、のの収納を勝にけません」
清子はで笑った。
「あなたって本当に融通が利かないわね。正也も苦労するはずだわ」
正也は止めるどころか、「来週、産を呼べばいい」とまで言った。
私はその言葉に反応した。
「産?」
「査定くらいしておいた方がいいだろ」
「売らないのに?」
「おは今そうってても、話しえば変わるかもしれないだろ」
話しいという言葉を使いながら、正也の声には私の見を聞く気配がなかった。結局その、2は私が首を縦に振らないことに腹をて、夕方に緒にをていった。
玄関のドアが閉じると、部のが急に静かになった。