"0427の暗証番号が暴く夫の秘密" 第25話
にをけた。
札を裏返してにて、庇のから通りを見た。商は静かだった。百のでおばあさんがち話をしている。それだけだ。誰も来ないかもしれないとった。
最初のお客さんが来たのは分だった。戸が横にいて鈴が鳴った。入ってきたのはだった。は緑のワンピースを着た柄なおばあさんだ。紺のエプロンではないところを私は初めて見た。もうは、私のっている制ではないいのコートを着ただった。
「こんにちは」
私は言葉がなかった。佐々さんはおのをゆっくり見回して、それから私を見てこう言った。
「朝倉さん」
「はい」
「奥様ではなかった」
ぶりに私を瀬みつきと呼んだこのが、今は私を朝倉と呼んだ。その言のが分かって、私はカウンターので目の奥がくなった。
「本はお休みをいただきました。私はこのに連れてきてもらったの。膝が痛いから」
「田島さん、膝はうるさいわね」
は窓際の掛けに座った。きよこさんは腰をろすに子の背をのひらでつ叩いた。
私はカウンターに戻って豆を測った。煎りの豆だ。ミルのハンドルを回すと、ゴリゴリと鈍い音がした。に湯呑みでコーヒーをんだが、「で見かけたから」
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とだけ言って持って帰ってきたミルの音だ。
湯を沸かして、落ち着かせてからネルに落とした。最初の湯をしだけかけて待つ。が膨らむ。私はその秒のに息をえた。
杯を運んで、のに置いた。きよこさんがんで、何も言わずに頷いた。佐々さんは両でカップを持って、しばらく湯気を見ていた。
「おいしいです。ありがとうございます」
その、私はカウンターに戻ってもう杯だけ入れた。自分の分ではない。カウンターの番端にそのカップを置いた。誰も座っていない席のだ。砂糖もミルクもつけなかった。あのはいつも何も入れなかった。私はカップをろして、ので話しかけた。
「0427はあなたに捨てられた数字だとってた。でも違った。これは、あなたが私にを返してくれた数字だった」
湯気ががって、途で井の方へ流れた。私はさく笑って、それからを向いた。戸がいて鈴が鳴った。次の客だった。
あれからが過ぎた。さやかさんはうちで働いている。ヶ目に夜のうちに髪を切ってきたがあった。誰に切ってもらったのかとったら、自分で切ったのだという。質なものだった。今から通信の学に入り直した。実習のは商のおばあさんたちが順番にモデルを引き受けて学までついていく。
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おの話は誰もしない。代わりに野菜がほど届く。免許が取れたらを持つのかもしれないし、持たないのかもしれない。どちらでもいいと私はっている。
きよこさんはほとんど毎来る。窓際のの席ではなく、必ずカウンターの端からつ内側に座る。番端は空けておく決まりになった。私が忙しいは自分で代わりを注ぐ。もう主のような顔をしている。に度、膝の術でヶ来られなかった、私はいつもの席のに毎朝カップを置いていた。きよこさんが戻ってきた、そのことをさやかさんが喋ってしまって、きよこさんに背をつ叩かれた。
り介さんはをけたのに度だけ来た。スーツで来てカウンターに座ってコーヒーをんで、分もいないで帰った。名刺はさなかった。帰り際に額ののをちらっと見てこう言った。
「字がだな」
「そうですね」
「うちの計だ」
それだけ言ってていった。
窓際のの席には々なが座る。平の昼にで来て何も注文せずに座っているがいたことがある。私はをしてがった。分ほどしてそのは静かにんで帰っていった。
のに来たには温かい牛乳をすことにしている。砂糖は別で添える。そういうになった。
0427。それは私たちが終わったではなく、私がもう度歩きしたの名になった。