"0427の暗証番号が暴く夫の秘密" 第20話
品数を増やさない。閉はめに、夜はけない》
私はページをめくった。途から内容が変わっていた。
《厨の湯器よ。洗いはレバー式に、これは決まりらしい。の反り、直さない。女将さんに聞くこと。保健所申請の順番を調べる。品責任者講習の程》
あのが何もらないところから調べ始めたのが順番で分かった。
き違えて線を引いたが何度もある。同じことを回いてあるところもある。分からなかったのだろう。分からないまま、それでも調べたのだ。
番最のページに、だけいてあった。
《0427は終わりじゃなくて、始まりにする》
私はノートを胸に抱えて、そのにしゃがみ込んだ。きよこさんは何も言わずにそのところにっていた。
しばらくして、私は聞いた。
「あの、どこにんでたかごですか?」
「会社の寮だって言ってたわよ。戸の婚のだって」
「寮……うん」
「随分狭いところみたい。1度ね、を引いたにおかゆでも作ってあげようかって言ったの。そしたら台所がないんですって」
台所がない部。私はの、あのが握った塩結びを何度も見てきた。米を炊いて、を濡らして、きすぎるのをつ作って聞にくるむ。その台事をあのは自分から放していた。
「それで毎……千も……」
言いかけて私はを閉じした。
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計算をしてしまったのだ。取りがいくらだったのかはらない。それでも寮に移って、飯を削って、お父さんの借を返しながら、そので万を毎同じに振り込む。そんな暮らしがどういうものかは像がついてしまった。
私は自分のもった。だけできていたと私はっていた。派遣を点々として、うどんも茹でて、を張っていたつもりだった。あのはくなるまでのをもっと静かに、もっと徹底して削って過ごしていた。それを誰にも言わずに――。
「優馬さん、こうも言ってたわよ。『私の方だけが分からないんです』って。を送れば送り返される。会いにけば断られる。だから、困ったにしか受け取れない形にしましたって」
「私、それは違うんじゃないかって言ったのよ」
「言ってくれたんですか?」
「言ったわよ。『困らせて渡すなんて、それは優しさじゃないでしょ』って。そしたらあの黙っちゃってね。最に入っていったの。『分かってたのよ、あのも』」
その、私は夕方ので帰った。きに乗ったを戻りながら、私は窓のを見ていた。田んぼが続いて、途できなと交差した。そこがどこなのかは、そのの私には分かった。
その週のうちに、私はでもう度話を聞いた。同席したのは遺言の続きに関わった島という弁護士だった。
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歳だと名刺の裏にいてあるわけではないけれど、そのくらいに見えた。鏡をかけた、ではないだった。
「ごな点から伺います」
「私が受け取ることに、法律の問題はないんでしょうか?」
「ありません。くなった方がご自分の財産を誰に渡すかはご自分で決められます。それをき残したものが遺言です。相続には、遺留分と言って最限これだけは受け取れるという取り分が認められるがあります。ただ、これは配偶者とご両親までです。ご兄弟には遺留分はありません。兄のり介さんには、遺言で財産をお渡しするこの形を法律ひっくり返す段はございません」
私はそれを聞いてし楽になって、その分気がくなった。法律で守られているということは、通りで押し返してくれる相がいないということでもある。誰も止めてくれないなら、受け取るかどうかは自分で決めなければならない。
「税のことも先に申しげておきます。こうして財産を受け取った方も相続税の対象にはなります。ただし基礎控除という枠がございまして、これだけまでは税がかからないという線です。今回お受け取りになる分はその枠のに収まります。申告も納付も必ありません」
「つ申しげてよろしいですか? これは弁護士としてではなく、この件を見てきたものとしての話です」
「はい」