"義母に通帳を渡さなかった妻" 第2話
なんでそこまでになるんだよ」
「私のおを管理させないことがなの?」
「族なら普通だろ」
「普通?」
私はわず笑った。自分でも驚くほど静かな笑いだった。
「あなたのは25万円。私の収は100万円を超える。額の問題じゃないけど、自分で稼いで、自分で税を払い、自分で貯蓄してきた私が、どうして突然あなたのお母さんからお遣いをもらう活をしなきゃいけないの?」
蒼太はをいたが、すぐには言葉がなかった。
私はキャリーケースの取っをてた。
「だから、お義母さんのところへって。計を管理してほしいんでしょう?」
蒼太の目が細くなった。
「ここ、俺のでもあるだろ」
私はその言葉を聞き、リビングの引きしからいファイルを取りした。そのにはマンションの購入契約と登記関係の類が入っている。
「結婚する2に私が買ったよ。なくとも、あなたとお義母さんが好き勝にルールを決めるためのじゃない」
蒼太は類には目を落とさなかった。
代わりに、私を睨んだ。
「母さんを追いすつもりなのか?」
「違うわ」
私は静かに答えた。
「あなたも緒にていってもらうの」
その瞬、蒼太の顔からりが消えた。
代わりに浮かんだのは、初めて見るほど確な揺だった。
恵子ががへやって来たのは、わずか3だった。
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最初は「腰がし痛いから、京の病院で診てもらいたい」と聞いていたため、私はゲストルームを片づけ、しいシーツまで用していた。蒼太も「母さんが1週くらい泊まるけどいいか」としか言わなかったので、私は特に疑わなかった。
ところが到着した恵子の荷物は、1週分とは到底えない量だった。きなボストンバッグが3つ、段ボール箱が2つ、それに自分用だという炊飯器まで持ち込んでいた。私は玄関に積みがった荷物を見て、「ずいぶんいですね」と言ったが、恵子は「女は荷物がいものよ」と笑っただけだった。
そのの夕方から、彼女の「改善」が始まった。蔵庫をけて輸入チーズを見つければ「贅沢」、オリーブオイルを見れば「こんない油はいらない」、ミネラルウォーターを箱買いしているのを見れば「ので分」と言う。翌には私の許もなく台所の棚を入れ替え、用していた調料まで別の容器へ移していた。
「使いにくかったでしょう? 私が分かりやすくしておいたわ」
「元の所で困っていませんでした」
「あら、でも事をするにとってはこっちの方が楽なのよ」
私はそこで気づいた。恵子は「泊まりに来た」ではなく、すでに自分をこのの管理者だとっている。しかも彼女のでは、管理される対象に当然のように私も含まれていた。
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2目の夜、帰宅が午9を過ぎた私に、恵子は骨に顔をしかめた。きな案件の提案で、私はその週ずっと遅くまで働いていたのだが、彼女にとってそれは何の免罪符にもならなかったらしい。「こんなまでにいるなんて、結婚している女としてどうなの」と言われ、私はわずち止まった。
「仕事です」
「仕事は分かるわよ。でも夫が帰ってくるにご飯を作るくらいはできるでしょう」
「蒼太さんの方が私よりく帰るんですから、自分で作ることもできますよね」
その言葉に恵子は目を見いた。まるで私が「夫を働かせて自分は遊んでいる」とでも言ったかのような顔だったが、実際には蒼太の帰宅は午7、私は8や9になることも珍しくない。事は結婚当初からできる方がするという約束だった。
ところが蒼太は、母親が来てから急に態度を変えた。
「母さんので、そういう言い方するなよ」
寝に戻った、彼は嫌そうに言った。私は化粧を落としながら鏡越しに彼を見たが、蒼太はベッドの端に座り、スマートフォンを弄っていた。
「どういう言い方?」
「男に飯を作らせるみたいな言い方」
「あなた、結婚するは自分で料理してたでしょう?」
「そういう問題じゃないんだよ。母さんは昔のなんだから、しわせてやればいいだろ」
私はそこでを止めた。以の蒼太なら「母さんは昔のだから気にしなくていい」