"「他人の姉に使う金はない」夫と800万円の新居" 第17話
「え、どういうことですか?座が凍結されている?」
夫の甲い声が具に響き渡った。
産会社が付の残りを引き落とそうとしたところ、夫のメインバンクの座がに凍結され、取引止状態になっていたのだ。
「ちょっと待ってください。そんなはずはない。何かの違いです」
夫が慌てて言い訳をしようとした、別の着信が割り込んできた。
今度は会社の田課からだった。
夫は嫌な汗をかきながら、震える指で話にた。
「さ、佐藤です。はい。……え、私宛に弁護士から内容証郵便が届いた?」
その瞬、夫のからスマートフォンが滑り落ち、いにガタンと音をてて転がった。
同じ頃、私は先の事務所をて、義母が入院している央民病院へと向かっていた。
には昨、義母に持ってきなさいと命じられた類の入ったきな袋を持っている。
空を見げると、いの隙から眩しい太陽のが差し込んでいた。
私の取りは、羽がえたように軽くしっかりとしていた。
夫と義母が作りげた嘘と欲のは、今まさに音をてて崩れ落ちようとしている。
彼らが最も恐れる真実を突きつけるため、私はまっすぐに病への廊を歩き始めた。
央民病院の4階。
義母が移された特別個のにつと、から品な笑い声が漏れ聞こえてきた。
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ドアがしだけいており、母の妹である恵子おばさんの声が響いている。
「お姉さん、本当に良かったわね」
恵子おばさんは弾んだ声で言った。
「由美さんの実、古いけどだけはそこそこの値段で売れるはずよ。これで術費もね」
義母が自げに答える。
「当然よ。あの嫁はうちの男に養ってもらってるんだから、姉の財産を差しすのは義務よ」
義母はで笑った。
「どうせあの姉ももうくないんだしね」
2の会話は、命のさなど微もじさせない、ただの勘定だった。
私は静かに息を吸い込み、病のドアをゆっくりとけた。
「あら、来たわね。遅いじゃないの」
ベッドのでふんぞり返る義母は、昨よりも顔が良く、すっかり気を取り戻していた。
叔母の恵子さんも、私を値踏みするようなたい目で見ている。
「由美さん、聞いたわよ。お姉さんの財産全部こちらに回してくれるんですって」
恵子さんは悪く笑った。
「やっと男の嫁らしいことができるようになったじゃない」
私は挨拶もそこそこに、持っていたきな袋を両でしっかりと抱えた。
「ええ。お義母さんがどうしても持ってこいとおっしゃったので、準備してきました」
私がそう言うと、義母は満そうに角を吊りげた。
「よして。の権利とあんたの姉の通帳は持ってきたんでしょうね。
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く渡しなさい」
義母がベッドからを乗りすようにして、を伸ばしたそのだ。
背のドアが、バンと乱暴にかれた。
「由美、お、体何をした!」
血相を変えてび込んできたのは、夫の浩司だった。
ネクタイはきく曲がり、額には玉のような汗が浮かんでいる。
先ほど産会社と司から話を受け、パニック状態のまま病院へ駆けつけてきたのだろう。
「あら、どうしたの慌てて」
義母が呑気な声で言った。
「今由美さんから類を受け取るところよ」
夫は義母を無して、私に詰め寄った。
「の座が凍結されてるってどういうことだ!」
夫は鳴り散らした。
「会社に弁護士から内容証が届いたと課から話があったぞ!おふざけた真似をしてるんじゃないだろうな!」
夫の目は充血し、肩で息をしていた。
しかし私は切揺せず、たい目で夫を見つめ返した。
「弁護士?内容証?何のことですか?」
私はわざと首を傾げた。
「私はただ、お義母さんに言われた通り類を持ってきただけですが」
私が淡々と答えると、夫はしだけ怯んだように言葉を詰まらせた。
夫は自分の倫と横領が完全にバレたとは、まだ信じたくないのだろう。
「そ、そうか。何かの違いだよな」
夫は震えるでスマートフォンを取りし、必に自分を納得させようとしていた。
「俺の座が止められる理由なんてないはずだ。