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"「他人の姉に使う金はない」夫と800万円の新居" 第9話

けれど私は、必にそのを喉の奥に押し込んだ。

ここでになれば相う壺だ。

夫と義母を逃げのない獄へ突き落とすためには、今はただ耐えるしかない。

私は呼吸をして、静かに答えた。

「そうですね。ご配をおかけして申し訳ありません」

私が静かにげると、義母は満げにを鳴らした。

「分かればいいのよ。せいぜい1取ってあげなさい」

義母は勝ち誇ったように言った。

「浩司には迷惑をかけないようにね」

義母はそう言い残し、取りも軽く帰ってった。

義母の姿が見えなくなった、私は玄関のたいにへたり込んだ。

悔しさとりで刻みに震えている。

けれど涙は滴もなかった。

私ので何かが、完全にたくく凍りついたのだ。

私はがり、洗面所の鏡ので自分の顔を見つめた。

そこには昨までの、耐えるだけの妻はいなかった。

私は自分の座の通帳と印鑑をバッグに入れた。

向かったのは、姉が入院している病院だ。

受付で、私が独代から貯めていた120万円をろし、術のとして支払った。

担当の護師さんがほっとしたように微笑んでくれた。

「これですぐにお姉様の術枠を確保できますよ。来週には術がえるはずになりました」

その言葉を聞いて、私のさな堵が広がった。

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これで姉の命は繋がった。

夫が『に使うはない』と酷に切り捨てた命を、私は自分の力で守り抜いたのだ。

に向かうと、姉は静かに眠っていた。

酸素マスク越しの寝顔は青いが、しだけ穏やかに見えた。

枕元には、姉が切にしているさな族写真が置かれている。

若きの姉と、だった私が笑顔で写っている写真だ。

私は姉のたいを両で包み込んだ。

「お姉ちゃん、もう丈夫だからね」

声にさず、でそう誓った。

「私が全部きっちり終わらせるから」

姉の優しさを踏みにじり、夫婦の財産を盗みし、私をゴミのように捨てようとしている夫と義母。

彼らには必ずその代償を払わせる。

自分のがるための準備は、すでにいつつあった。

病院をにした私は、そので駅きなへ向かった。

夫が500万円を引きした、夫婦の共座があるの支だ。

義母が先ほど通帳を持っていったが、妻である私なら分証と登録印があれば窓で取引履歴の照会ができる。

夫が引きした500万円が本当にあの産会社に振り込まれたのか。

そして義母の座へ毎振り込まれている5万円の詳細。

それらを全て、公な記録として用に印字してもらうためだ。

が効いた待席で、私は自分の番号が呼ばれるのを静かに待った。

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周囲には常の景が広がっている。

配の夫婦が楽しそうに定期預の相談をしていたり、さな子供を連れた母親が記帳をしていたりする。

私にもそんな普通の常があるはずだった。

けれどその常は、夫の嘘と欲によってすでに元から崩れっていたのだ。

「2011番でお待ちの佐藤様、1番窓へどうぞ」

の女性員が私の番号を呼んだ。

私はバッグから印鑑と分証を取りし、窓の席に座った。

「夫婦の共座なのですが、ここ1ヶの詳しい取引細をしていただけますか?」

私がそう伝えると、員は私の分証を確認し、パソコンのキーボードを叩き始めた。

「かしこまりました。々お待ちくださいませ」

員は笑顔で対応してくれていた。

しかし、画面を見つめるうちにその表自然に曇った。

カタカタというキーボードの音が止まった。

員は申し訳なさそうに私を見た。

「佐藤様、変申しげにくいのですが……」

員のからた言葉は、私が全く予もしていなかった、信じられない事実だった。

私は持っていたバッグをに落としそうになった。

夫の嘘は、私が像していたよりもはるかに恐ろしく、を持っていたのだ。

員は周囲を気遣うように声を潜めた。

「本の午10に、座名義である浩司様ご本が来されました」

員は画面から目をし、私を見た。

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