"「子供3人は全員連れてけ」と言った夫へ" 第7話
残っているはずのお
次の会談に、美代子は保険証券の入った封筒を持ってきた。同席については也から事に申しがあり、私は必な確認のだけと承していた。
「私も関係のある話ですから」
義母はそう言い、也の隣へ座った。私には挨拶をせず、膝に置いた封筒のを指で撫でていた。
浅井先が、双方で確認した財産の覧を配った。私の名義の積みてが1480万円、計座が80万円。也の財形貯蓄は200万円だった。
は査定額1900万円から宅ローンの残り1180万円を引き、720万円と評価する。基準の残で理し、そのの引っ越し費用などの入りは、別で照してあった。
「今回の清算対象は計2480万円です。半分ずつとするでめると、お1240万円になります」
義母は私の預の欄を見た。
「こののおも分けるんですか」
「こちらは婚姻に形成された財産として、双方が対象に含めています」
也が覧を自分の方へ寄せた。とローンは引き続き也が持ち、財形貯蓄も也に残す。それでは920万円なので、私から320万円を支払う案になっていた。
「じゃあ、恵美が俺に払うんですね」
「した清算の方法では、そうなります」
義母が初めてこちらを見た。
「結局、あんたが払うのね」
私は覧を元へ戻した。子供たちのためにとって積んできた預を、放す痛みがないわけではなかった。
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昨夜も送の残を確かめ、今の予算を見直している。
それでも、ここに残る理由にはならなかった。
「財産の清算です。そのの活は、それぞれでえます」
義母は私の返事より、息子の取り分を確かめる方に忙しかった。指で320万円の欄を押さえ、隣の也へを寄せた。
「これと、お父さんの800万円があれば、当分はね」
也は答えなかった。義母が封筒から保険証券をし、浅井先のへ置いた。
「これです。この子が私の老のために取っておいてくれたんです」
受取の欄には、也の名があった。先が確認すると、也は鞄から座の記録を取りした。の端が、鞄のファスナーに引っかかった。
「今は、その座は使ってないです」
「別のところへ移してあるの?」
義母が横から覗いた。也はを机に伏せかけたが、先に促され、表に戻した。
800万円の入があり、そのは何度も引きしや振り替えが続いていた。最には座が解約されている。移した先の資料も、也は緒にしていた。
「今どこにあるのかって、聞いてるのよ」
義母の声がくなった。也は机の端を見たまま答えた。
「もうない」
「何が?」
「保険のだよ。使った」
義母のから封筒が落ちた。子のへ滑ったのに、拾おうとしなかった。
「あんた、残してあるって言ったじゃない」
也は、の買い替えや旅、ゴルフなどの支をにした。
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移した資もすでに使い、保険として残しているものはないと認めた。
「自分で受け取っただぞ。しくらい使ったって」
「しじゃないでしょう。800万円よ!」
義母はちかけ、子を机へぶつけた。也がその腕を押さえると、く振り払った。
私はの封筒を拾って机に置いた。義母は私を見た。頼る相を探すような目だったが、私は自分の席へ戻った。
浅井先が、この保険は確認した受取や資の経過に基づき、今回の夫妻の清算対象とは別に扱うことを説した。母親にした約束については、也自が話す必がある。
「だったら、私のこれからはどうなるの」
義母の問いに、也は答えず、私を見た。
「恵美、おはってたのか」
「この資料を見るまでりませんでした」
「言ってくれればよかったのに」
誰に向けた言葉なのか分からなかった。也は保険証券を畳み、義母はそれを取りげた。つい先ほどまで、2で私の預の分け方を確かめていた机だった。
帰り際、也が廊で私を呼び止めた。
「せめて母さんの病院とか、の配だけは今まで通り頼むよ。なら払うから」
私は振り返った。
「そのための連絡先は渡しました。必なら、事業者に相談してください」
「おがやった方がいんだよ」
「私は引き受けません」
私はもう度、引き継ぎの資料を浅井先から送ってもらうことにした。
エレベーターへ向かう私の背に、也が「じゃあ誰がやるんだよ」と言った。
、也からは受け取ったというい返事だけが届いた。その封筒について次に話が来たのは、病院からだった。