みかん小説
本棚

"「子供3人は全員連れてけ」と言った夫へ" 第3話

夜の着信

最初の留守番話は、也のった声だった。

の朝、ちょっと来い。洗濯が途で止まる』

私はテーブルで携帯を再しながら、隣の部を見た。優馬は机に向かい、希と結に広げた収納箱を片付けていた。しいカーテンには、まだ畳みじわが残っている。

『母さんが分からないって言うんだよ。おならすぐだろ』

「来てほしいだけ?」

希が顔をげた。私は頷き、の説を置いた所を也へ送った。

続いて義母から、宅配の弁当がわないという留守が入った。その次は也だった。ごみをす曜、予備のシーツ、病院へ順。どれも引っ越しに渡したいてあることだった。

私は度だけ話にた。

「渡した封筒をけてください。連絡先も入っています」

を見ろじゃなくて、来て説しろって言ってんだよ」

「今、お母さんの体調が悪いんですか」

「そういうことじゃない。のことが回らないんだよ」

話の向こうで、義母が何かを鳴った。也が受話を押さえたらしく、急に声がくなった。私はその子へ座り直した。

常の用事で戻ることはできません。必な連絡は、内容をメッセージにしてください」

通話を終えても着信は続いた。音を消すと、今度はテーブルのだけが繰り返し点いた。

広告

が自分の魚のキーホルダーをしい鍵につけていた。を止め、携帯の方を見たので、私は「もう寝よう」と言って緒に部った。

「ママ、朝になったら帰っちゃう?」

布団のから聞かれ、私はベッドの縁に座った。

「帰らないよ。はここで、朝ご飯をべる」

が布団の端を放した。私はそのかなくなるまで、隣に座っていた。

付が変わる頃、着信が止まった。履歴を保して数えると、也が52件、義母が28件。わせて80件だった。

の留守では、也の声がさくなっていた。

『1回でいいから戻ってきてくれ。こんなに何もできないとわなかったんだよ』

翌朝、私は計簿と座の入細をテーブルに並べた。浅井先へ状況を送ってから、也に必な支払いの確認だけをすると伝え、話をかけた。

「そっちの座から、いつものが入ってないぞ」

也は挨拶もせずに言った。

「今からの支払いは也さんが管理する、と確認しましたよね。引っ越しまでの分は精算しています」

「俺の18万と母さんの3万は入ってる。これで全部払えっていうのかよ」

私は先のページをいた。計簿だけでなく、引き落としの額も同じ順に確かめた。

「先、6で暮らしたの支は55万円でした。也さんが18万円、お母さんが3万円。残りの34万円は私がしていました」

広告

「そんなに使ってたのか」

宅ローンだけで10万8000円です。そこに費、費、教育費や保険料が加わります。細はお渡ししてあります」

を探す音が聞こえた。しして、也が「毎、こんなに」と呟いた。

はおしてるって、分かってたよ」

「だから、これからの支払いを先に確認したんです」

「でも、普通そこまで変わるとわないだろ」

也の言う『普通』のでは、婚しても私のおが残ることになっていた。私は計簿のに置いたを、ゆっくり引いた。

「もう緒には暮らしていません。お子さんにかかる費用は、先を通してきちんと話しいます」

也は黙り、それから別のことを聞いた。

「そっち、駅のマンションなんだってな。いくらなんだよ、賃」

「管理費を入れて28万円です」

「28万?」

聞き返す声が急にきくなった。私は携帯をからした。

「養育費も決まってないのに、どこからそんなるんだよ」

答えるに、希が台所から朝の皿を運んできた。結も自分のコップを持ってろについている。私は2所を空けた。

活の見通しはててあります」

「まさか、お、借してるんじゃないだろうな」

広告

おすすめ作品

リンクを共有

以下のリンクをコピーして友達と共有してください: