みかん小説
本棚

"251840円の正月料理を持ち去った義母" 第14話

母が流した嘘

母の投稿は、事実をつずつ裏返した内容だった。

『由さんは25万円も使っておきながら料理をさず、親戚にカップ麺をべさせました。直をそそのかして私たちの通帳を取りげ、毎活費まで止めました。正雄は逆らえず、私は老をどうきればいいのか分かりません』

さらに、録音は都よく切り取られたもの、材は隆志夫婦へ渡すと由承していた、と続いている。父の名まで使い、「夫婦で怯えています」とかれていた。

投稿から5分もたたないうちに既読が増え、何かが戸惑う絵文字を返した。正にいなかった親族も同じグループに入っており、母の文章だけを読めば、嫁が齢の両親からを奪ったように見える。

「私のせいにされるとっていたけど……ここまでくんですね」

の指先がたくなっていた。9、母は何か問題が起きるたびに「由さんの説りない」「由さんが気を利かせなかった」と言い換えてきた。今回も、私たちが黙れば、その話が親族の記憶として残る。

私は返信欄をきかけた由を止めた。

「今、言いいをしたら母さんの望みどおりになる。ではなく、見れば分かる形で返そう」

はうなずいたものの、スマートフォンを置いたあとも肩の力が抜けなかった。

広告

母の言葉を信じた親戚から責められる怖さより、自分を守るためにまた族の事をさらさなければならないことが苦しいのだ。私は温かい茶を入れ、資料を作る、母からの通が目に入らないよう端末を伏せた。

まず母の投稿を、刻が映る状態ですべて保した。ほどなく恵子伯母から話が入り、「私が見たことは証言する」と言ってくれた。母は伯母にも話し、由が突然暴れしたと説したらしい。

『久さんには、私はそのにいたと伝えたわ。それでも、由さんが直君を脅していると言い張っている。親戚だけでなく、所のにも話すつもりみたいよ』

翌朝には、母と同じ町内に縁の女性から、父へ確認の話が入った。「お嫁さんに座を奪われたと聞いたけれど、本当なのか」と尋ねられたという。父は初めて、母の嘘がまで広がっていることをった。

の勤務先へまで話が届く能性もあった。内の噂は、事実よりく広がり、度ついた「齢者からを奪った嫁」という印象は簡単には消えない。だからこそ、誰かを罵る文章ではなく、第者が同じ結論へたどり着ける資料が必だった。

『通帳は俺名義だ。自分で管理を始めただけなのに、久は由さんに奪われたと話している。俺の名を勝に使わないよう言ったが、聞かない』

「父さん自の言葉で、そのことをいてくれないか」

広告

父は承諾し、きの確認を撮して送ってきた。座の名義は自分であること、管理を母へ任せていたこと、隆志への60回の送らなかったこと、今は自分ので管理すること。その末尾には付と署名があった。

は9分のノートと領収を並べ、必な箇所へ付箋を貼った。私は防犯カメラから、母と父が7つの保箱を運び面を刻入りで切りす。麻子が投稿した料理写真、母の録音、カード細、父の取引履歴。座番号や所などは隠し、事実を確かめるために必な部分だけを残した。

作業を終えた計は2030分を回っていた。がった資料は6ページ。由は送信画面を見つめ、しばらく黙っていた。

「怖い?」

し。でも、また私が黙ったら、お義母さんは次も同じことをします」

私はうなずき、18の親族LINEをいた。母の文のすぐに、6ページの証拠資料を添付する。

そして由緒に、送信ボタンを押した。

広告

おすすめ作品

リンクを共有

以下のリンクをコピーして友達と共有してください: