"「3人まとめて連れてけ」と年商1200万円の妻" 第19話
かずやが顔をしかめた。
「そんなの決まりだろ。誰が決めるんだよ」
浅井先は静かな声のままだった。
「双方の収入とお子さんの齢と数から目の表があります。それを台に話しいます」
浅井先は表の写しをこちらへ向けた。
「はい」
浅井先は言葉を続けた。
「ただ先に申しげておきます」
浅井先はそこで私の方を1度見た。
「奥様の収入はご主よりかなりくなります」
かずやが眉を寄せた。
浅井先はかずやに向かって言った。
「その、表に沿って計算するとご主が負担する額はくありません」
かずやがこちらを見た。
「どういうことだよ」
かずやがで笑った。
「こいつパートみたいなもんだろ」
会議から音が消えた。
浅井先は私を見て、それからかずやを見た。
浅井先が私に確認した。
「奥様、おししてよろしいですか?」
私は頷いた。
「はい」
私は類の束をしてテーブルのに置いた。
の晩に久保さんに伝ってもらって数字を並べ直した束だ。
取引先ごとの契約の写しも経費の細も入っている。
見せられないものは1枚もない。
のの確定申告の控えと、会社の源泉徴収票と預の残証。
浅井先が財産目録のきをいた。
「では順に確認します。奥様のお勤めのお料が650万円」
かずやが類を見た。
浅井先が続けた。
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「副業の売が1200万円、経費が420万円」
浅井先が数字を指差した。
「差し引いた事業所得が780万円」
かずやのが止まった。
浅井先が静に読みげた。
「本業とわせて、の総所得は1430万円です」
かずやは類を持ちげて、数字の並びを目で追った。
顔が変わるのにたっぷり10秒かかった。
かずやが呟いた。
「副業所得、780万」
私は静かに答えた。
「はそのくらいです」
かずやの声が裏返った。
「本業よりいじゃねえか」
私は頷いた。
「はい」
かずやが類を乱暴にテーブルに置いた。
「なんで言わなかった?」
私は静に答えた。
「聞かれたことがなかったので」
かずやが机をのひらで叩いた。
「聞くわけないだろ、そんな」
そこでかずやは言葉を切った。
切ったのに続きがた。
「聞いたら、俺が養ってることにならなくなるだろう」
会議の空気が止まった。
浅井先はペンをかさなかった。
私も何も言わなかった。
8私が抱えていた問いの答えがそこにあった。
なぜこのは、8もパソコンに向かっている妻に何をしているのかを聞かなかったのか。
私はずっと興がないからだとっていた。
違った。
興がないのではなく、ってしまうことを避けていた。
その8のにこのが守っていたのは、族でも計でもない。
自分が1番にっているという話の筋きだけだったのだとう。
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このはらなかったのではない。
らないでいることを選んでいた。
ってしまえば、「誰のおかげで飯えてるとってるんだ」が言えなくなる。
その言を守るために、このは8妻の仕事を見ないようにしていた。
かずやが気まずそうに言った。
「かずやさん、なんだよ」
私は類の端を揃えた。
「私は嘘をついたことはありません」
かずやが反論した。
「同じことだろ」
かずやは目をわせなかった。
私は静かに言った。
「違います。聞かれれば答えました」
かずやは答えなかった。
そのは財産の話までまず、2週に持ち越しになった。
帰り、駅までの歩で浅井先が並んで歩きながら言った。
「牧さん、今のご主の言葉覚えておいてください」
私は先の横顔を見た。
「あの養育費の」
浅井先は首を横に振った。
「いえ、聞いたら養っていることにならなくなるの方です」
先は横断歩の信号を見げた。
「ああいう言葉はは滅ににしません。たは本が1番驚いています」
1220の曜、第2回の話しいにかずやはみよ子を連れてきた。
みよ子が引に会議に入ってきた。
「私も族なんだから聞く権利があるでしょ」
みよ子はそう言って会議の子に座った。
浅井先は財産目録を配った。
「共の財産は婚姻に築いたものが対象になります。
名義がどちらであっても原則は同じです」
私は自分の預を全部載せていた。