"「3人まとめて連れてけ」と年商1200万円の妻" 第14話
浅井先の声が柔らかくなった。
「どうぞ」
私は非常階段のすりによりかかった。
「子供は3います。が2でが学5です。連れてることはできますか?」
浅井先は拍置いてから答えた。
「親権をどちらにするかは、届けのに必ず決めます。決まらなければ受理されません。そして15歳以のお子さんについては、庭裁判所の続きになったに本の向を聞くことになっています」
浅井先の声が受話器の向こうでくなった。
「本の向ですか?」
浅井先が優しく答えた。
「ええ、お子さんはのない荷物ではありませんから」
その言がしばらくに残った。
順番。
その言葉をまた聞いた。
そして翌、8続けてきた仕事のやり方が変わる。
115の曜、私は宅で仕事をしているを1注として迎えることにした。
募集をしたのは10の終わりだ。
応募は11件あって、そのうち3と話した。
決めは返信の速さと質問のだった。
久保さんだけが、「締めはいつですか」と最初に聞いてきた。
8、に頼むという選択肢を考えたことがなかった。
考えなかった理由は単純で、頼めば経費がるからだ。
私は自分のを、経費のかからない材料として計算に入れていた。
その計算はので言われ続けてきたことと分同じ形をしている。
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あんたのはただ、あんたがやればがかからない。
久保さんは41歳ので、は企業の経理にいた。
子供の都で退職して、今はから受ける仕事だけをしている。
会うのは画面越しだった。
相は陸にんでいて顔をわせたことはない。
それでも履歴のき方と最初の返信の速さで、このは信用できるとった。
経理のを見分ける、私は資格の欄より返信の速さを見る。
数字を扱う仕事は、遅らせた分だけろが詰まるからだ。
画面の向こうで久保さんが先に切りした。
「牧さん、どこまでお任せいただけますか?」
私は丁寧に答えた。
「まず記帳の部分をお願いしたいんです」
私は言い直した。
「帳簿付けの部分です。領収と通帳の写しから入力までを」
久保さんがメモを取る姿が見えた。
「承しました。締めはいつになさいますか?」
画面の向こうで久保さんが帳をめくった。
私はスケジュールを伝えた。
「毎10で切ります。15までに私が確認します」
久保さんはメモを取りながら頷いた。
「牧さんはどこを持たれるんですか?」
私は自分の役割を説した。
「社さんとのやり取りと次の資料の作成です」
8、私はこれを全部1でやってきた。
1でやれば経費はない。
ないから元にく残る。
それが正しいやり方だとってきた。
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でもそれは、私の夜を全部差しす提のやり方だった。
久保さんに払う分だけ元のは減る。
代わりに私は夜の2を取り戻す。
その2で私は子供の顔を見られる。
ゆいが学で何を描いたか、ナツキがどの曲で詰まっているか、優馬がどの科目でこずっているか。
8、私はそれを寝るの5分で聞いていた。
5分は、聞いたことにするためのだった。
計算としては分こちらの方が正しい。
久保さんとの契約を作りながら、私は業務の範囲をにきした。
任せられるのは入力までだ。
取引先の社と話して数字のを説するのは私の仕事で、そこはに渡せない。
申告や税の相談は元々どちらの仕事でもない。
税理士の先の領分だ。
この線だけは8きちんと守ってきた。
契約は3社とも11に始まることになった。
属加の会社、運送の会社、それに設計事務所、佐原製作所を入れて4社。
これにからある2社をして6社になる。
見積もりを送った翌週に、3社とも判子を押してきた。
値引きの交渉は件もなかった。
社さんたちはを揃えて言った。
「牧さんに頼めるならそれでお願いします」
そう言われるたびに、私は自分の値段を8ずっとく見積もっていたことに気づいた。
値段をくつけていたのは自信がなかったからではない。
この仕事はの片だと、ので言われ続けてきたからだ。
言われ続けると、自分でもそううようになる。