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"「3人まとめて連れてけ」と年商1200万円の妻" 第13話

私数えてるもん」

ゆいはタオルを首にかけたまま、まっすぐこちらを見ていた。

私はゆいを見つめた。

「数えてるの?」

ゆいが頷いた。

「うん。今になってからゼロ」

10歳の子が数えている。

数えるという為に私は覚えがあった。

9の第1週に、みよ子のためにいた回数を数えたのは私だ。

数えるのは、数えないと消えてしまうからだ。

誰にも認められない働きは、数えておかないと自分のでもなかったことにされる。

会社ならやった仕事は伝票と報に残る。

誰が何をしたかは記録が証する。

には伝票がない。

だから私は計簿をつけ、ゆいは数を覚えた。

私がそれを覚えたのはになってからだ。

この子は10歳でもうっている。

夜、かずやが帰ってきた。

11を過ぎていた。

かずやは着を子にかけて、蔵庫から缶ビールをす。

私は台所の子に座って待っていた。

かずやが嫌そうに振り返った。

「かずやさん」

「なんだよ」

私は子からたなかった。

「お父さんの保険のことですが」

かずやのきが止まった。

缶のプルタブに指をかけたまま、こちらを見ない。

かずやがい声で言った。

「あれは母さんの分だよ」

私はかずやの背を見て尋ねた。

「いくらりたんですか?」

かずやが蔵庫の扉を肘で閉めた。

「なんでおがそんなこと聞くんだ?」

私は静に答えた。

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「お母さんがあるとっておられるので」

かずやの線が瞬だけ廊の方へ流れた。

「あるって言ってるだろ」

かずやは缶をけた。

ける音がやけにきかった。

私はかずやに提案した。

「じゃあ通帳見せていただけますか?」

かずやが鳴った。

「なんで見せなきゃいけないんだよ」

私は子のを組んだ。

「見せられない理由があるからですか?」

かずやがテーブルを叩いた。

「うるさいな。おには関係ないだろ」

関係ない。

19この計を回してきたに対して関係ないと言った。

私はそれ以聞かなかった。

聞いても答えはないし、答えがないこと自体が答えだったからだ。

経理をしているとこういう面に何度か会う。

帳簿の数字がわない、普通のは理由を説する。

できないだけがる。

かずやは缶を持って居き、テレビをつけた。

その背を見ながら、私は自分のいことかなかったものがゆっくり位置を変えるのをじた。

私が7このにとどまってきた理由は3つあった。

1つ、みよ子の通院に付き添えるのは私だけだから。

2つ、優馬の受験まであと1半だから。

3つ、3の学費の当てがこのでしか作れないとっていたから。

3つとも、もう理由になっていなかった。

みよ子の通院はかずやがを取れば済む。

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取らないだけだ。

優馬の受験はこのにいる方が危ない。

あの子は父親の言でげようとしている。

学費は私の座にある。

理由がなくなるとは驚くほど静かになる。

19、私は何度も自分に言い聞かせてきた。

今は期じゃない。

もう何すれば、子供がきくなれば。

その「もう何か」は1度も終わらなかった。

終わらせない仕組みがこのにあったからだ。

私はっていなかった。

泣いてもいなかった。

ただ、19分の帳簿を締めるが来たとっただけだ。

その夜、私は納戸で3つの数字を並べた。

この々の支のうち私がしている37万円。

4で暮らす賃28万円。

私の副業の座に積んである8分の残

3つを並べると、答えは1つしかなかった。

経理の仕事は答えを作る仕事ではない。

数字がした答えから逃げない仕事だ。

、私は昼休みに浅井法律事務所へ話をかけた。

私はで丁寧に名乗った。

「9にご相談した牧です。もう度おをいただけますか?」

浅井先るい声で答えた。

「もちろんです。今度は何のご相談でしょう?」

受話器を持つが滲んでいた。

会社の非常階段の踊りは寒いのに、そこだけが暑かった。

私ははっきりと言った。

婚です」

話の向こうで浅井先がペンを取る音がした。

「わかりました。ではご主に切りにお会いしましょう。順番があります」

私は呼吸置いた。

「そのに1つだけ伺ってもいいですか?」

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