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"年収400万円の総務担当と6000万円の顧問契約" 第31話

「本当です。私が数えました」

会社に戻ったその夜、私はオフィスで窓のを眺めていた。

45歳。

かつての総務担当者。

今、評価額300億円の会社の創業者。

2というは、いようでかった。

会社を解雇された女性を、300でスピーチするに変えるには分なだった。

だが、私はっている。

私を変えたのはこの2ではない。

あの12だ。

商事でのあの々。

誰からも見られなかったあの残業。

空気のように扱われたあの瞬

1で黙って修正した業務フロー。

理したロジック。

片付けた数々の面倒。

その全てが、1つ残らず今の私の元のになっている。

ゆいからメッセージが届いた。

『お母さん、講演の画見たよ。すごい勢いで拡散されてる』

私は返信した。

『どのくらい?』

『お母さん、トレンド入りしてる』

私は驚いた。

『何ですって?』

彼女はスクリーンショットを送ってきた。

『キーワードは、解雇された女性が300億円企業を作った話。今、7位』

私はスマホを置いた。

まあ、いいだろう。

来るべきものが来た。

それだけのことだ。

2

ワイズシップテクノロジーは、シリーズCの資調達を完した。

評価額は1800億円。

クライアント数は1万3000社を超え、チームは300になった。

さんはの準備を始めたが、私はまだ急ぐ必はないと言った。

ゆいは、都内の良い学に格した。

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経営学を専攻している。

将来は私を伝うと言ったが、私はまずはしっかりと勉しなさいと言った。

さんは会職を退任し引退した。

商事は田CEOの元で着実に成し、は2倍になった。

彼らはワイズシップテクノロジーの、最も初期の、そして最も忠実なクライアントだ。

藤原さんは毎私の誕に1通のメッセージを送ってくる。

『佐藤さん、商事への投資において、あなたは私の最の投資リターン率ですよ』

私は毎彼に『恐縮です』とだけ返信する。

伊藤輝のスカイメディアはした。

彼はパーティーのスピーチでこう言った。

彼ので最も得な投資判断は、スカイメディアそのものではなく、ワイズシップテクノロジーへのエンジェル投資だったと。

林さんはワイズシップのCOOになった。

営業担当だった彼は、営業部のVPになった。

さんは々ワイズシップに遊びに来て、いつも奥さんの作りの角煮を持ってきてくれる。

元の同僚だったさんは商事を定退職した、娘の孫の世話をするために都内に引っ越してきた。

彼女は私たちの会社のくを通りかかった、ひょっこり顔をしてこう言った。

「エミちゃん、今のあなたのオフィス、商事のあの隅っこの席よりずっと派になったわね」

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私は笑って答えた。

さんってますか?私々、あの隅っこの席がすごく恋しくなることがあるんですよ」

彼女は笑い、私も笑った。

あるの午、ゆいが学から帰ってきた。

私たちは、しいのバルコニーに座っていた。

バルコニーにはいくつか観葉植物の鉢が置かれ、が差し込み、壁面を黄に染めていた。

彼女は私を見た。

「お母さん」

「うん」

彼女はふと尋ねた。

「もしあの商事がお母さんを解雇しなかったら、今頃どうなってるとう?」

私はし考えた。

分まだ、商事で総務担当をしてる。8つの部署の仕事をしながら。収はもしかしたら、460万円くらいにはなってるかもしれない」

彼女は聞いた。

「それで?」

私は未来を像した。

「それで、いつか定退職するが来て、鈴が社内チャットでお祝いのスタンプを送ってくれる。佐藤さん、お疲れ様でしたって。みんながそのスタンプにいいねして、当たり障りのないコメントにして。それで私は、そのチャットグループから静かに消えていく」

ゆいは何も言わなかった。

私は続けた。

「でも、私はあの12悔はしていない」

彼女は私を見た。

「どうして?」

私は答えた。

「あの12が、私を役ににしてくれたから。ただあの所では、誰も私が役につということをらなかっただけ」

が吹き、バルコニーの観葉植物の葉が静かに揺れた。

彼女は静かに尋ねた。

「お母さん」

「うん」

「今、幸せ?」

私は窓のを見つめた。

私が20暮らしてきたこの

私はここで結婚活を失い、仕事を失い、尊厳を失った。

そして同じこの所で、1の娘を育てげ、信頼できる仲会い、1万3000社もの会社で使われる1つの製品を作りげた。

私はから答えた。

「幸せよ」

ゆいは私の方にを寄せた。

「なら、よかった」

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