"年収400万円の総務担当と6000万円の顧問契約" 第30話
あなただけがいた」
彼女はさく答えた。
「ってる」
私は彼女の肩を抱いた。
「14、ようやくあなたにこう言えるが来た。これからのは、お母さんがあなたを守る」
彼女は振り向かなかった。
だが彼女の肩が微かに震えるのが見えた。
しばらくして、彼女は振り返った。
その目は微かに潤んでいたが、笑っていた。
「お母さん、そういうセリフちょっと臭いよ」
私は笑い返した。
「じゃあなんで泣いてるのよ」
彼女は目を拭った。
「泣いてなんかない」
私も目を拭った。
「私も泣いてない」
私たちはしいの窓辺での差しを浴びながら、それぞれ涙を拭った。
ワイズシップテクノロジーが設2周を迎える頃。
契約クライアント数は1500社を突破し、売は40億円を超え、チームは60になっていた。
企業向けのオペレーションサービスという分野で、私たちはトップ3の製品になっていた。
業界のフォーラムが、私に講演を依頼してきた。
私は3度断ったが、4度目にさんにをげられて引き受けた。
講演のテーマは、彼が考えてくれた。
『ある総務担当者のオペレーション方法論』
講演当、会には300以のが座っていた。
そのほとんどが、企業の経営者やオペレーションの管理職だった。
私は演壇にった。
元に原稿はなかった。
私はマイクに向かって話し始めた。
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「皆さん、こんにちは。佐藤エミと申します。今で45歳になります」
私は会を見渡した。
「2、私はある会社を解雇されました。その会社で私は12働きました。役職は総務担当。収は400万円でした」
私は自分の過を包み隠さず語った。
「私は1で8つの部署の仕事をしていました。誰もそのことをりませんでしたし、誰も気にしていませんでした。会社をった、会社は私に法律で定められた最限の退職をくれました。私はそれにサインをし、3分で荷物をまとめました」
会は静まり返っていた。
「その、その会社は混乱しました。8つの部署の仕事が突然誰もやらなくなったからです。業務フローは止まり、プロジェクトは複し、クライアントからはクレームが殺到しました。そのになって初めて、何かのがいしました。あ、そういえば佐藤はこんなにたくさんの仕事をしていたのか、と」
私は言葉に力を込めた。
「ですが、それは今のお話の本質ではありません」
私は再び会を見渡した。
「本質は、この世界にはあまりにもくの佐藤がいるということです。彼らはあなたの会社のにいるかもしれません。目たない役職で、彼らの職務範囲をはるかに超えた仕事をしているかもしれません」
私は彼らに向かって語りかけた。
「彼らは柄を自せず、満を言わず、声をあげません。
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彼らはただ黙々と仕事をしています。そしてある、彼らが解雇されたり、疲れ果て倒れたり、あるいは会社をったりした、会社は突然気づくのです。これまで当たりのように回っていたものが、決して当たりではなかったのだと」
私は結論を述べた。
「ワイズシップテクノロジーがやっていることは、彼らの仕事を見えるようにすることです。ツールを使って業務フローを透化し、11の貢献を追跡できるようにし、佐藤エミを会社のの見えないにしないことです」
講演が終わった、会はい拍に包まれた。
ステージからりた、1の40代くらいの女性が私のところにやってきた。
彼女は質素な装で、持っているスマホの画面にはヒビが入っていた。
彼女は涙声で言った。
「佐藤さん、私は物流会社で9総務をしています。これまで誰からも、私が何をしているかなんて聞かれたことはありませんでした」
彼女はそこで言葉を切った。
「今、あなたの話を聞いて……会社を辞めようといました」
私は彼女を見つめた。
「辞めるか辞めないかは、ではありません」
私は彼女に告げた。
「なのは、あなたが自分自の価値をることです」
彼女はく頷き、っていった。
林さんが隣にっていた。
「エミさん、さっきの講演、最列で5のが泣いてましたよ」
私は笑って言った。
「げさね」
彼女は真面目な顔で答えた。