"退職したら、双子を任された" 第1話
「お義母さん、来から平は毎、この鍵で入ってください」
勤めた図館の退職祝いで、男の嫁・耶は私のにの鍵を置いた。駅のには、夫の隆、男の智也、歳の双子である陸と葵がそろっていた。
私は歳になった。再任用を選ばず退職すると伝えた、族はの仕事を労ってくれた。なくとも、私はそうっていた。
「何の鍵?」
「うちの鍵です。保育園は今で辞退することにしました。お義母さんも仕事が終わるし、族に見てもらう方がですから」
私は箸を置いた。双子はから認保育園の歳児クラスへ入れる予定で、慣らし保育の程まで決まっていた。
「辞退って、誰が決めたの?」
智也がを挟んだ。
「俺たちで話した。保育料もいし、送り迎えも変だ。母さんなら元司だから、絵本も読めるだろ」
耶はから医療器会社へ育児休業から復帰する。勤務は午から午半。智也は産会社の営業で、帰宅は午を過ぎることがい。
「毎というのは、何から何まで?」
「朝に来てもらって、私が帰る半くらいまでです。病気のは、しくなるかもしれません」
、週。事、昼寝、散歩、発の対応まで含まれる。それを耶は、旅の植のやりを頼むような調で説した。
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夫の隆は酒を注ぎながら言った。
「いいじゃないか。おもにいて暇になる。孫の面倒を見れば、活に張りもる」
「あなたは伝うの?」
「俺はまだ働いている。計を支えると、退職したでは役割が違うだろう」
私は族の顔を順番に見た。誰も、私が引き受けるかどうかを尋ねていない。私の退職は、族共通の空きとして扱われていた。
「保育園へ辞退を伝えたのはいつ?」
耶は瞬、線を落とした。
「昨です。まだ類はしていませんけど、話でを伝えました」
「取り消して」
智也の表が険しくなった。
「母さん、孫がかわいくないのか」
その言葉がることは分かっていた。私は鞄から透なファイルをし、鍵の隣へ置いた。
に入っていたのは、のさな町にある図館とのの雇用契約だった。勤務始は。居は町が用し、私は児童読支援員として、学と移図館を回ることになっている。
「私は来、へきます」
箸の音も、子どもたちの声も、その瞬だけ止まった。
耶は契約を引き寄せ、勤務先と契約期を確かめた。「み込みみたいな仕事なら、断るのは難しくないですか」と言い、私の返事を待たず隆へ目を向けた。のには、私を説得する役目は夫にあるという無言の解ができていた。
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隆は員が運んできた祝いの束を私のへ押し戻した。「族を置いてくに、こんな物を渡しても仕方ないな」。冗談めかしていたが、智也は笑わなかった。陸が束へを伸ばすと、葵もまねをし、包装がきな音をてた。
私は束を子どもたちのから受け取った。黄いバラといカーネーションには、《いお疲れさまでした。これからは自分のを楽しんで》という札がついていた。へ予約を入れたのは耶だったという。その言葉と、目のに置かれた鍵があまりにも違っていて、私は初めて笑いそうになった。
「この札をいた、どういうを像していたの?」
耶は答えられなかった。智也は、子どもと過ごすだって自分のだろうと言った。私は、そうえるもあるが、それを決めるのは過ごす本だと答えた。
帰り際、私は鍵を耶へ返した。彼女は受け取らず、テーブルの端へ置いたまま双子の着を着せた。結局、鍵は忘れ物として員から私へ渡された。さな封筒に入れられたそれを見て、私は族の都も同じだとった。持ち主が引き取らなければ、最に母親が持ち帰るものとして残される。
私は鍵を鞄へ入れたが、承諾の印としてではなかった。翌、本へ返すためだった。
最初にをいたのは隆だった。
「何の冗談だ。そんな話、聞いていない」
「応募するに、退職も本の仕事を続けたいと話した。