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"50件のSOSと愛人親子に回した救助車" 第7話

彼は言葉を濁しながら続けた。

「万が事故などが起きた、問題になる能性が……」

武史はたく言い放った。

「事故が起きるに、俺たちが先にここをればいい」

彼は窓のを睨みつけた。

「残りの救助は、財団に別のさせろ」

はそれ以何も言えなかった。

武史は話を切りながら、自分はな判断をしたのだと信じていた。

彼の基準では、危険とは常に自分のすぐそばにいるにだけする、実態のあるものだった。

2づくと、勇気は眠いと言いした。

その言葉を聞いた瞬、幸恵は背筋が凍るのをじた。

彼女は息子の頬を軽く叩いた。

「だめ、もうしだけママとお話ししよう」

勇気は々しく目をこすった。

「でも、すごく眠いんだ」

幸恵は必に話題を探した。

「勇気、京に帰ったら何がべたい?たこ焼き?」

「でも辛いのべられないじゃん」

「辛くないやつね」

幸恵は無識にそう尋ねて、すぐに悔した。

「パパは?」

勇気はしばらく瞬きを繰り返した。

そして、さな声で言った。

「パパは、スイスで美しいものべてるかな?」

幸恵は息子に涙を見せまいと顔を伏せた。

武史が嘘をついたという事実よりも、胸を締め付けることがあった。

今もなお勇気が、何の疑いもなく父親を信じていることが何より辛かった。

勇気が呟いた。

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「ママ、僕がパパにいっぱい話したから、パパっちゃったのかな」

幸恵はすぐに息子の顔を両で包み込んだ。

「ううん、絶対に違う。勇気は何も悪くないよ」

「でもパパ、てくれなかった」

その言葉のでは、幸恵はもう優しいパパという嘘を作りすことができなかった。

彼女は数秒黙り込んだ。

そして、息子の額にキスをした。

「パパがね、今1番事なことを忘れちゃってるだけなの」

「何を?」

幸恵は息子の目を見つめた。

「勇気がこの世界で1番事だってこと」

勇気は微かに笑った。

「ママにとっては?」

「ママにとっては、最初からずっとそうよ」

息子がしたように、幸恵の胸にもうしだけく顔を埋めた。

朝になっても、は止まなかった。

荘の窓は半分以で覆われていた。

玄関のドアは、から押し寄せるみでまともにかない。

幸恵は残っていたお湯をしずつ勇気にませた。

薬をませるを確認した。

勇気は昨よりもらかに数が減っていた。

体を震わせる力さえ残っていないようだった。

消防からは数おきに連絡が入った。

してルートを確保しているが、崩の危険性があるという。

そのため、入が遅れているという内容だった。

そんな、ある隊員が再び財団の救助両の話を切りした。

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「お母さん、先お話しした両ですが、現軽井沢のリゾート施設にいることが確認されました」

幸恵は瞬言葉を失った。

「リゾートですか?」

「はい。正確な指示の経緯までは分かりませんが、本来はこの区を担当する支援両でした」

幸恵は喉が乾くのをじた。

「どちらのリゾートなんです?」

隊員がにした名に、幸恵はスマートフォンを落としそうになった。

それは数ヶ、武史がグループ役員のイベントでってきたと言っていた所だった。

そして今、スイスにいるはずの夫とは何の関係もないはずの所だった。

幸恵はとてもゆっくりと尋ねた。

「その両を誰が請したのかも、記録に残るんでしょうか」

隊員は答えた。

「財団側の運記録には残るはずです」

幸恵の差しが初めて変わった。

それは嫉妬でもりでもない。

理解能だったパズルのピースが、1つに落ちてきたの表だった。

同じ朝、リゾートでの準備をしていた武史は、秘から別の報告を受けていた。

財団本部が両の即帰還を求しているという。

部での孤通報が、予に増えているという内容だった。

武史は苛たしげに窓のを見た。

「俺たちが先にたらすぐに戻せ」

は言葉を選びながら言った。

「リゾート側によりますと、両でも待していれば、午には通する能性があるとのことです」

の言葉には確な図が込められていた。

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