"4回の救急着信と1ヶ月後の離婚宣告" 第14話
尚弥が聞いた。
「俺と連絡が取れてたら、みおがく必はなかったのか?」
川はすぐには答えなかった。
「社、ご本が本の保管所を確認して対応を指示できていれば、なくとも管理本部1でく必はなかったといます」
「1でかせたのは誰だ……?」
「誰かが命じた記録はありません」
「じゃあみおが勝に……」
川の目がしがった。「みおは自分で聞いていた」
また同じことを言いかけた。勝に自分で。そういえばしだけ責任がくなる。川は静かに続けた。
「ただ管理本部からのメールには、社と連絡が取れないため原本を回収して本社へ戻るとあります」
尚弥は目を閉じた。
「見せてくれ」
川がメールをいた。文章はかった。必事項。移先。戻る予定。は1つもいていない。
「なんだ……転送してくれ」
「会社の記録として保しています。社にも共します」
「分かった」
川が言った。
「奥様は会社に向かっていました」
尚弥は顔をあげた。川は1度だけ息を止めた。
「社、あなたの案件です」
部が静かになった。尚弥は鳴らなかった。言い返しもしなかった。赤いファイルをいた。の類の端にはが染みた跡がある。部には茶く乾いた血がついていた。『管理本部確認』。黒川みおの署名があった。
「この案件、止まったのか?」
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尚弥が聞いた。
「はい」
川が答えた。
「事故の、管理本部の副本データと奥様が品質保証部へ送っていた指示メールを使って荷は止できました。損失は荷に問題が発覚するよりはるかにさいです」
「みおが指示してたのか……」
「はい」
「俺がいないに……」
川は答えにくそうにした。それでも事実だけを言った。
「社と連絡が取れなかったからです」
尚弥は子に座った。自分がさやに言った言葉をいした。『みおはで仕事を投げない。会社を放りせない。だから婚もしない』。その性格を自分かられない理由に使った。現実のみおは自分がで別の女といる夜にも仕事を放りさなかった。尚弥が放りしたものまで拾った。それで事故にあった。
尚弥はファイルを閉じた。
「川」
「はい」
「昨の連絡、全部記録として保しています」
「削除するな。管理本部にも触らせるな」
「承しました。警察からの資料も正式なものは会社として必な範囲だけ取得します」
川は1度うなずいた。以なら自分が指示すれば全部くとっていた。今は記録が残る方のが怖かった。記録は尚弥の都で内容を変えてくれない。
川がちがった。
「社、会社へ戻られますか?」
「戻らない」
「では本の役員会は専務に任せる」
川がし驚いた。
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「よろしいですか?」
「みおが起きるまで常の運営は専務に回せ。俺が必な案件だけをくれ」
「分かりました」
「それから、さやに関する支払いを理してくれ」
川の線が止まった。
「サービスアパートメントと個名義で負担している費用だ。会社経費ではありませんよね」
「俺個だ」
「でしたら契約内容を確認します。今で終わらせたい。契約条件を確認してからご連絡します」
尚弥は瞬言い返しそうになった。今すぐ止めろと言いかけた。以の川なら黙ってこうとしたかもしれない。尚弥はやめた。
「分かった。契約通りにやれ」
「はい」
川がた。尚弥は赤いファイルを机に置いた。血のついた部分を指で触ろうとはしなかった。
がまた来たのはそれからしだった。
「黒川さん」
尚弥はった。「妻は……」
「血圧は先ほどより定しています。識はまだです」
「悪くなってはいない?」
「現点では術直よりは定しています」
尚弥は息を吐いた。は続けた。
「ただし最初の48は慎に見ます」
「分かりました」
「面会はでお願いします」
「はい」
がちろうとした、尚弥が呼び止めた。
「先」
「はい」
「昨、俺が話になかったこと……」
は待った。
「みおが起きたら俺から話します」
はしだけ尚弥を見た。
「それはご本とお話しください。
私たちが評価することではありません」
尚弥は頷いた。はった。その言葉も尚弥にはかった。許すかどうかを決めるのは病院でも井のでもない、みおだった。