みかん小説
本棚

"4回の救急着信と1ヶ月後の離婚宣告" 第5話

それだけだった。

さやは鏡のからがり、尚弥の横まで来た。

「でもみおさんっていよね」

「何が」

「私なら嫌だもん。夫が昔の彼女となんて」

尚弥の眉がいた。

「おが煽るな」

「煽ってないよ。普通にそうっただけ」

さやは笑って尚弥のグラスにワインをした。

「みおさん本当に婚とか言わないの?」

尚弥はすぐ答えた。

「言わない」

「どうして分かるの」

「分かる。3緒にいるから」

「それもある?」

尚弥はグラスを置いた。

「みおは勢いで全部捨てるようなじゃない。会社のことものことも自分が途で放りすのを1番嫌う」

「じゃあなんだ」

「何が」

「何してもみおさんは最には戻るってこと」

尚弥は瞬さやを見た。言い方が気に入らなかったのかもしれない。それでも否定しなかった。

「今回だってそうだ。俺が先に折れなければ向こうから話してくる」

「自信あるんだね」

「今までそうだった」

さやはさく頷いた。

「そうなんだ」

その声は素直だった。ただ鏡に戻る元だけががっていた。

さやはワイングラスのを指で回した。

「でもみおさんって会社でも取締役なんでしょう?」

「管理本部だ」

「仕事も緒って変そう」

「別に」

「もし本気でったら会社でも顔わせるじゃない」

尚弥はそこで初めて笑った。

「だから余計にだけで何かするじゃない」

広告

婚もしない?」

「しない」

答えはかった。

「黒川とは昔から付きいがある。会社でもみおが放りせない仕事はある。あいつ自で投げるのが1番嫌いなんだ」

さやは尚弥の顔を見た。

「それ、みおさんが尚弥を好きだからじゃなくて……」

尚弥の声がし消えた。

「何が言いたい」

「何でもない。尚弥がすごく自信あるから」

「3見てれば分かる」

「じゃあ今回もみおさんから連絡してくる?」

「来る。絶対」

尚弥はスマートフォンを見た。画面は暗いままだった。

「来るよ」

今度の返事はしだけ遅かった。

話してあげたら?」

さやが言った。

「しない」

言だけでも?」

「しない」

「どうして?」

尚弥はワイングラスを取りげた。

「ここで俺から連絡したらまた同じことをする」

「同じこと?」

「黙っていれば俺が折れるとうようになる」

さやはベッド脇に置いたスマートフォンをに取った。自分のストーリーをいて昼の写真を見返す。

「この写真消した方がいいかな」

尚弥は1度だけ見た。

「好きにすればいい」

「みおさんが見たらまた嫌な気持ちになるかも」

「もう見てるだろう」

「じゃあ消しても遅いか」

さやは困ったように言った。

「私本当に邪魔してるみたいだね」

尚弥はすぐ否定した。

「そういう言い方をするな」

「だって奥さんと喧嘩までしてるし」

「喧嘩させてるのは俺だ。私じゃなくて」

「おじゃない?」

広告

「そうだ」

さやは画面を閉じた。

「じゃあ私は気にしなくていいんだね」

「気にするな」

尚弥はそう言った。自分の選択を1度も自分の問題として言い直さなかった。

「みおさんってそんなに尚弥のことが好きなんだ」

尚弥はたく言った。

「だから面倒なんだよ」

「私はちょっと羨ましいけど」

「何が?」

「そこまで配してくれるがいること」

尚弥は返事をしなかった。みおが気まで確認すること。事のを聞くこと。帰国便が遅れれば起きて待っていること。それらはもう彼にとって特別なことではなかった。あるのが普通だった。なければ困ると考えたことさえない。

その、テーブルのスマートフォンがく鳴った。ラインだった。尚弥は何気なくに取った。送信者はみお。ようやく来た。そうった。画面には1しかなかった。

『お幸せに』

尚弥の指が止まった。さやが横から覗き込んだ。

「へえ……」

尚弥は何も言わない。

「みおさん……」

さやがもうづいた。

「『お幸せに』って、何これ?」

尚弥は画面を見続けた。いつもなら違った。どうして2くのか、何に帰るのか、私の気持ちは考えたのか。みおは静かな女だったが、何も言わない女ではなかった。特にさやのことになると言葉はなくても必ず1度は聞いてきた。今回はそれがない。

さやが首をかしげた。

りすぎて逆にこういう言い方になったのかな」

尚弥はスマートフォンを伏せた。

「そうだろう」

「返信しないの?」

広告

おすすめ作品

リンクを共有

以下のリンクをコピーして友達と共有してください: