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"19年目の妊娠と妻を階段から突き落とした姑" 第15話

「母さんのせいだろうが!!」

志の鳴り声に、かよはビクッと肩をがらせた。

「母さんがあいつを階段から突き落としたりするから、こんなことになったんだ! 俺の仕事も、も、全部めちゃくちゃだ!」

かよも負けじと、目を吊りげてキーキーと声を張りげた。

「何よ! あんただって『げさにするな、放っておけ』って話で言ったじゃないの! あの女が勝に騒いでるだけよ! あんたが夫としてガツンと言い聞かせなさいよ!」

リビングに響き渡る、醜悪な責任の擦り付けい。

互いを庇いうことなど切なく、ただ自分の保のために相を罵倒し続ける。

これこそが、ミキを19苦しめ続けてきた『族』の真の正体だった。

同じ頃、ミキは静かな個のベッドで、穏やかな夕暮れを迎えていた。

窓から差し込む茜が、いシーツを温かく染めげている。

ベッドサイドの子には、父の敬語が静かに腰掛けていた。

「相方の弁護士とへの通達は、無事に全て完したそうだ」

敬語の静かな報告に、ミキは穏やかに頷いた。

「これであのたちは、もう度と私のに現れることはできないわね」

ミキの声には、片の迷いも恐怖もなかった。

19の暗から、完全に脱したのだ。

ミキはそっと、自分のお腹に両ねた。

胎内のさな命の温もりをじながら、ミキは静かに目を閉じた。

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方、実を抱え続ける志のの奥には、弁護士の藤堂が放った言葉がこびりついてれなかった。

『奥様が逃げた理由。それは、ご自の命を守るためだけではありません』

命を守るためだけではない、とは体どういうなのか。

ミキが残したあの

『あなたが守らなかったもの。私は守ります』

体……何を守るって言うんだよ……!」

志は誰もいない暗い部で、掠れた声を漏らした。

自分が体、何を永に失ってしまったのか。

破滅の真実がかされるは、すぐそこまで迫っていた。

の朝、志は鉛のように取りで、都内のアスファルトを踏みしめていた。

向かった先は、オフィス角にある藤堂法律事務所だった。

この数で、志を取り巻く環境は完全に崩壊していた。

からは無期限の自宅待を命じられ、事実の懲戒免職に向けた調査がんでいた。

だったレナからは完全に着信拒否され、彼女自を依願退職して逃した。

そして警察からは、母親のかよに対する正式な請が届いていた。

もはや、プライドにしがみつく余などどこにも残されていなかった。

な法律事務所のドアをけ、応接へと案内される。

には、すでに2物が徹な表で座っていた。

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弁護士の藤堂恵子と、ミキの父親である森川敬語だった。

藤堂は事務な声で、ややかに告げた。

「お越しいただき、ご苦労様です」

志は部央にると、机に両をついてげた。

「どうか……母への被害届だけは取りげてください! 母もから反省しています! 悪気はなかったんです! 慰謝料なら、俺がいくらでも払いますから!」

なりふり構わぬ、必の命乞いだった。

しかし、向かいに座る敬語の目は、氷のようにたく据わっていた。

「悪気はなかった、と君はまだそんな世迷い言をにするのか」

敬語は持参した黒い鞄から、ドサリとい音をてて分いファイルの束を机のに置いた。

「これを見ても、同じことが言えるか」

差しされたのは、ミキが19き溜めてきた記のコピーだった。

志は震えるで、そのページをめくった。

『今も、私のおかずだけゴミ箱に捨てられた』

『お義母さんに階段の掃除を3回やり直させられた』

志さんに相談したが、げさだと鳴られただけだった』

所、浴びせられた暴言の数々が、狂気なまでの精度で記録されていた。

さらに敬語は、型のボイスレコーダーを机のに置き、再ボタンを押した。

『あなたがいるから志は幸なのよ! 本当にその暗い顔が気に入らないのよ!』

かよのヒステリックで酷な罵声が、静かな部々しく鳴り響いた。

志は顔面を蒼にし、よろめいてずさりした。

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