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"妻の手術日に3000万奪った夫の代償" 第7話

モルディブのに乗り遅れちまう。

はそれぞれの戦利品をに、気揚々とレジカウンターへと向かった。 最初にカードを差ししたのは翔太だった。 ロレックスの箱をに、員がうやうやしくカードを受け取る。

カードがリーダーに通された、その瞬だった。

ピーーーーーッ。

静かな内に、甲いエラー音が響き渡った。 員の営業スマイルが、ぴくりと引きつる。

申し訳ございません。お客様のカード、お取り扱いできないようなのですが……。

はあ? そんな馬鹿な。

翔太は眉をひそめ、員からカードをひったくるように取り返した。

限度額はないはずだぞ。もう度やってみてくれ。

員は困惑した表で、再度カードをリーダーに通す。

結果は同じだった。 けたたましいエラー音が、周囲の注目を集め始めた。

どうしたのよ、翔太。

隣のレジでシャネルのバッグを差ししていた雅美が、苛った声をげる。 彼女の目のでも、全く同じ景が繰り広げられていた。

ピーーーーッ。

承認できません。

何なのよこのは!

雅美の甲い声が、フロアに響き渡る。 玲奈が駆け寄ってきた。

お母さん、こっちもダメ! 私のカードも使えないの!

も怪訝な顔で自分の財布を探っている。 いつのにか、結の周りには、好奇と軽蔑の入り混じった線が突き刺さっていた。

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ひそひそと囁く声が聞こえる。

「あのたち、何かしら」 「カード止められたんじゃないの? 見栄張って」

屈辱に顔を歪ませながら、翔太は慌てて財布から別のカードを取りした。 自分の個カード。妻である紬の族カード。 だが、試したカードの全てが、まるで示しわせたかのようにたいエラー音を返すだけだった。

おかしい。何かがおかしい。

翔太は脂汗を滲ませながら、震えるでスマートフォンを取りし、カード会社のコールセンターに話をかけた。 スピーカーフォンから、無質な音声が流れる。

『はい、お調べいたします。お客様、結翔太様でいらっしゃいますね。 ……変申しげにくいのですが、お客様がご使用の法カード、及びご族様のカードは、全て先ほど利用止措置が取られております』

利用止!? なぜだ! 俺は何もしていない!

翔太の声に、オペレーターはさらに事務たい声で続けた。

『カードの名義様でいらっしゃいます、堂島ホールディングスの堂島宗より、ご息女の夫君による正利用、及び業務横領の疑いがあるとして、警察への被害届の提と同に、利用止の請がございました』

堂島宗、会

その名を聞いた瞬、翔太の血の気がさっと引いていくのがわかった。 顔面が蒼になり、膝がガクガクと震えす。

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スマートフォンがから滑り落ちそうになった。

親父が……気づいたのか?

その呟きは、誰のにも届かないほどか細かった。

どういうことなの翔太!

雅美が鬼の形相で翔太に詰め寄る。

あの男が、佐藤の親父がカードを全部止めたのよ……!

翔太の絶望な声に、雅美と誠の顔からも血の気が失せていった。

丈夫よ!

最初にに返ったのは、雅美だった。彼女は目を吊りげて叫んだ。

カードなんてもういらないわ! モルディブの座に、現千万円もあるんだから! こんな国、さっさとおさらばしましょう!

その声に背を押されるように、はレジカウンターに置きりにされたブランド品と、周囲からのたい線を振り切って、搭乗ゲートへと逃げるようにした。

彼らはまだ、自分たちの本当の獄がこれから始まるということを、る由もなかった。

万メートル。 国際線旅客のファーストクラスは、界の喧騒とは無縁の静謐な空だった。

は、柔らかな革張りのフルフラットシートにく体を沈め、ようやく堵のため息をついていた。

全く、何なのよ。あの員も周りの客も、をコジキみたいに見て!

雅美が、CAが差ししたシャンパンをひったくるように受け取りながら、忌々しげに吐き捨てる。 先ほどの免税での屈辱が、まだ腹の底で煮えくり返っているようだった。

ホント最悪。あの恥ずかしい景、絶対誰かに撮られてるわよ。

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