"離婚後、義母のカードを止めました" 第8話
「森先。島常務がの取締役会で辞任を申しるそうです」
「辞任?」
「ええ。ただし本は正への関与を完全に否定しています」
社の声には疲れがにじんでいた。
「もし能なら、先にも同席していただきたい。数字について、第者として説していただけないでしょうか」
私はし考えた。
5、卒の嫁と呼ばれた自分。
その私が今、夫が自していた会社から専として見を求められている。
議な気分だった。
だが、復讐のためにくつもりはなかった。
「分かりました」
私は答えた。
「数字だけを説します」
数字は、誰が偉いかを決めるためにするのではない。
嘘を、嘘のままにしないためにある。
翌朝10、央商事本社の特別会議にはい空気が漂っていた。いテーブルを囲む役員たちので、私は監査法の担当者と並んで座った。社の側には、島常務が腕を組んでいる。
島は60代半で、髪をきれいにえ、見だけなら穏やかな紳士に見えた。
資料説が始まって15分ほど経った頃、彼が初めてをいた。
「つまり森健という元社員が会社のを正にかした。それだけの話でしょう」
監査法の担当者が答えた。
「いいえ。決裁記録に島常務の承認番号が複数残っています」
「番号など盗める」
「当の端末ログとも致しています」
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島は顔つ変えなかった。
「私の端末を森が勝に操作したんでしょう」
私は目のの資料をいた。
そこには、連の送が並んでいる。
「つよろしいでしょうか」
社が頷いた。
「どうぞ」
私はスクリーンへ表を映した。
「島常務がおっしゃるように、IDやパスワードだけならが使用した能性は残ります。ただ、こちらの6件については島常務ご本が張先から社内VPNへ接続した直、同じ端末から承認処理がわれています」
会議の空気が変わった。
「また、このうち4件は承認の約20分に、森健さんとの通話記録があります」
島の目が初めていた。
「偶然でしょう」
「その能性も検討されています」
私は次の資料へ切り替えた。
「ただし送先の社、《オーシャンリンク同会社》の実質支配者について調査したところ、島常務の義弟が代表を務める会社を経由して資が移していました」
役員のが息を呑んだ。
島が子からちがった。
「馬鹿馬鹿しい! こんな資料だけで私を犯扱いするのか!」
「犯と申しげてはいません」
私は落ち着いて答えた。
「私は数字の流れを説しているだけです」
「あなたは森の妻だったんだろう! 夫をかばうために私へ責任を押しつけているんじゃないのか!」
以なら、「卒のくせに」
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と言われたと同じように胸が縮んだかもしれない。
だが私は資料を閉じなかった。
「昨まで妻だったからこそ、私は森健さんについても切かばっていません」
私は健側の送表を表示した。
「彼自が私に使用した額も記録されています。約1,900万円。これについて私は切擁護するつもりはありません」
会議が静かになった。
「ではなく、記録を見てください」
それだけを言った。
社がゆっくりちがった。
「島常務。本この、第者委員会と警察へすべての資料を提します。会社としてあなたを守ることはありません」
島はしばらく社を睨んでいた。
やがて何も言わず、子へ腰を落とした。
その、会議のが騒がしくなった。
誰かが受付と揉めている声が聞こえる。
数秒、秘がドアをけた。
「社、申し訳ありません。森健さんが来ています」
私はわずちがった。
「健が?」
「先に会わせろと……かなり興奮しています」
胸の奥にたいものがった。
健が、この所へ来る理由はつしかない。
自分の嘘が崩れる瞬を、止めに来たのだ。
健は会議には入れられなかった。
警備員が別へ誘導し、私は藤原先と会社の法務担当者ち会いのもとで会うことになった。きりにはならないという条件を、会社側が徹底してくれた。
別へ入った瞬、私は瞬言葉を失った。
わずか数で、健はひどく疲れて見えた。