"合格発表の日、父は消えた" 第9話
「佐伯さんは私のために瀬先へってくれたんじゃありません。千さんのも、私のも、勝に混ぜるなと言ってくれたんです」
美咲は活指導員へ、自分の本名と類の問題を告した。
瀬の為をすべて話す勇気はなかったが、佐伯千として学へくことはできないと伝えた。
推薦は取り消された。
美咲は卒業、青空学園をて、み込みで働ける旅館へ就職した。その、通信教育で福祉を学び、28歳で児童指導員の資格を取った。
「瀬先がいなければ、私はにもけなかったかもしれません。助けてもらったこともあります」
美咲は千にそう話した。
「だから、先が違っていると分かってからも、全部を悪いことだとえませんでした」
瀬は、実際にくの子どもへ無償で勉を教えていた。学できなかった徒を何も支援し、保護者から謝されていた。
その実績が、本ので特別な資格に変わっていった。
子どもの未来を救うためなら、類をし変えてもいい。成績のよい徒が別のを選び、困っている徒が代わりに学すれば、全体としては正しい。
瀬はそう考えるようになった。
しかし、その「し」のために、千は学へけず、美咲は自分の名を失った。正雄は真相をらかにしようとして負傷し、へ帰れなくなった。
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「善だったと言えば、許されるとっているんですか」
警察で千が尋ねると、瀬は黙り込んだ。
「私は、美咲さんを助けたかった」
「助けるなら、美咲さんの名で助ければよかった。私の成績も父の署名も使う必はなかったはずです」
「制度が認めなかったんだ。条件をし満たさないだけで、支援を受けられない子がいる」
「だから、条件を満たす別のを切り分けて使ったんですか」
瀬は答えられなかった。
警察は、過の奨学申請と推薦記録を調べ直した。なくとも7の徒について、成績表や庭状況に自然な組みわせが見つかった。
部の徒は、らないうちに別の資料へ名を使われていた。
瀬の為のくは、すでに公訴効を迎えていた。正雄への対応についても、傷害や証拠隠しを件するにはが経過しすぎていた。
それでも予備は調査結果を公表し、被害を受けた元徒へ謝罪した。瀬は経営していた塾を閉め、教育関係の仕事から退いた。
美咲も記者会見に席し、自分が虚偽の名を使用していたことを認めた。
千は彼女をすぐには許せなかった。
美咲がもっとく警察へ話していれば、父は元の患者として6を過ごさずに済んだかもしれない。
しかし当の美咲も、逃げる所を持たない19歳だった。
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「私は、あなたを許せるかどうか、まだ分かりません」
千は美咲に伝えた。
「でも、全部をあなたのせいにはしません。父のを使って、あなたを罰することもしたくない」
美咲はうなずいた。
「それで分です」
2は友になったわけではなかった。
ただ、誰かの都で同じ名を与えられた2が、初めて本当の名で向きった。
学は保資料を調べ、千の格が正式なものだったと確認した。
入学の本来の納付期限は321で、分割納付も利用できた。父が失踪した事を学へ説していれば、期限をさらに延できた能性もあった。
千は、から見せられた偽の振込用だけを信じ、311に入学辞退の連絡をしていた。
学は、当の対応をやり直すことはできないと説した。
20の入学資格を現の学籍へ戻す制度はなく、千が学びたいなら、たに社会入試を受ける必がある。
千は最初、もう学へく齢ではないとった。
39歳になり、仕事では複数の舗を任されている。若いころのように毎授業へ通うことはできない。今さら卒業資格を得ても、がきく変わるわけではなかった。
それでも父の練習帳をくたび、《ごうかく おめでとう》という文字が目に入った。
父のために学へくことは違うとった。
20に失ったを取り戻すという言い方にも、し違があった。当の千は社会学を学びたかったが、現の自分が同じことを望んでいるとは限らない。