"五千万円の保険金を狙った実母と十三歳の孫のリュック" 第4話
義母は事を運ぶたびに、理尽な言葉を投げつけてきた。
「おがしっかりしていないから、息子はにしたんだ!」
それでも、私は決して言い返さなかった。
涙は健が眠ったに、台所の隅で声を殺して流すものだと決めていた。
私がここで倒れたら、この幼い子はどうなってしまうのか。
そのだけで、私は眠を削った。
自分の1枚買うこともして、ただひたすらに族のために尽くしてきたのだ。
10、義両親を無事に取った、私のはあかぎれとタコだらけになっていた。
それでも、健はの卒業式で私に言ってくれた。
「母さん、今までありがとう。これからは俺が母さんを楽にするからね」
その言葉を聞いた、私のこれまでの苦労は全て報われた気がしたのだ。
健は本当に優しい子に育ってくれた。
真面目に働き、ゆみというるくてらしい女性を連れてきたのびは、今でも忘れない。
ただ、結婚の挨拶でゆみの実を訪れたのことだ。
ゆみの母親である田幸子から受けたややかな線は、私の胸にさな棘として残った。
幸子は私の古びた着物と荒れたを見て、らかにで笑ったのだ。
幸子は私を見すような態度で言った。
「ゆみは事に育てましたから、まさか苦労ばかりのを歩ませるわけにはいきませんものね」
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その言葉の裏にある見した態度に、私はじっと耐えた。
健の幸せのためなら、私がをすすることなど何でもなかった。
私はしずつ貯めてきた500万円の定期預を解約した。
私はそのおを2に渡した。
「居のにしてちょうだい」
幸子から貧乏なとろ指を指されないよう、私なりの精杯の親だった。
健もゆみも泣いてんでくれた。
このは、そんな私の血の滲むような努力と、2の希望が詰まった切な所なのだ。
その切な所が、今無残に荒らされている。
私は割れた写真のガラスを避けながら、ゆっくりと部のを歩き始めた。
そして部を見渡すうちに、ある奇妙な違に気がついた。
空き巣なら、すぐにおになるものを狙うはずだ。
しかし、リビングの隅にある型の液晶テレビも、パソコンもそのまま残されている。
に転がっているゆみの宝箱は、蓋がいていた。
しかし、にはパールのネックレスやプラチナの指輪がつかずで残っていた。
目のものが何も盗まれていないのだ。
それなのに、類が入っていた引きしだけが執拗に漁られている。
誰かが何か特定のや記録を、必に探したとしかえない荒らされ方だった。
体誰が、何のために。
私は胸のざわつきを抑えながら、散らばった類を1つ1つ拾い集め始めた。
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気代の請求、子供たちの学のプリント、スーパーのチラシ。
それらを拾い集めているうちに、私は決定なものがないことに気がついた。
健の命保険の証と、このの権利、そして族の預通帳がどこにも見当たらないのだ。
警察からは事故現の遺留品として財布は返却されていた。
しかし、通帳や印鑑はにあるはずだった。
それが見事に持ちられている。
棒の仕業だろうか。
いや、もし単なる棒なら、どうしての目のものには目もくれなかったのか。
それに、玄関の鍵はしっかりと閉まっていた。
窓ガラスが割られた形跡もない。
つまり、このに入ったは鍵を持っていたということになる。
背筋にたい汗が流れるのをじた。
私は呼吸をして、さらに奥の部、健とゆみの寝へとを踏み入れた。
そこもやはりクローゼットのが引っ張りされ、が散乱していた。
私はゆみの鏡台のにしゃがみ込み、散らばった化粧品を片付け始めた。
ゆみはいつもここで丁寧に髪を梳かし、子供たちに優しい笑顔を向けていたのだ。
そううと、また涙が溢れそうになった。
そのだった。
鏡台の1番の、普段は使わないようない引きしが、しだけいているのに気がついた。
私は何気なく奥までを差し込んだ。
指先にいものが触れた。
引きしの裏側に、粘着テープで何かが貼り付けられている。