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"五千万円の保険金を狙った実母と十三歳の孫のリュック" 第1話

「幸子さん、あの子たちは私が見ますから、遺産と賠償続きは私に任せてくださいな」

葬儀の席で、き嫁の母親である田幸子が、私の元でそう囁いた。

私はそのの彼女のたい目を、今でもはっきりと覚えている。

の息子夫婦が交通事故で突然この世をった直のことだった。

残された3の孫たちが、を寄せうようにして泣いている。

その目ので言い放たれた幸子の言葉には、真のなど微じられなかった。

私は彼女の目に、ただ計算い欲望だけが透けて見えているのをじた。

このの私はまだらなかった。

4か、弁護士から渡された息子夫婦のの鍵をけた瞬、私自が恐怖とりで顔面を蒼にすることになるなどとは。

そして、このには誰もらない恐ろしい秘密が隠されていたのだということを。

あの、私のは突然根底から覆された。

季節はから初へと移り変わろうとしていた、5の終わりのことだった。

私はいつものように台所にち、夕飯の支度に取りかかろうとしていた。

5過ぎ、固定話がけたたましく鳴り響いた。

私はを拭き、受話器を取った。

「もしもし、健さんのご実でしょうか?こちら警察署の者ですが」

受話器の向こうから聞こえるトーンのい声に、私は胸の奥がざわつくのをじた。

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に何かあったのだろうか。

交通違反でもしたのだろうか。

それとも仕事のトラブルだろうか。

私ので様々な憶測が駆け巡る、警察官は苦しい沈黙のに告げた。

変申しげにくいのですが、健さんと奥様のゆみさんが乗られたが、対向と正面衝突する事故を起こしまして」

私は息を呑んだ。

「お2とも、搬送先の病院で息を引き取られました」

その瞬、私のから受話器が滑り落ちた。

ガチャンという鈍い音がに響いたが、私のにはもう何も入ってこなかった。

私は膝の力が抜け、そのにへたり込んでしまった。

んだ。

ゆみさんも。

私は信じられないいで虚空を見つめた。

つい3話で笑いっていたばかりじゃないか。

るい声で私に言っていた。

「母さん、来週のはみんなで遊びにくからね」

私は遊病者のようにがり、財布と携帯話だけを掴んでタクシーにび乗った。

病院へ向かう、私はただひたすらに祈った。

警察の違いであってほしい。

が似ている別であってほしい。

病院に着いたら、包帯を巻いた健が私を迎えてくれるはずだ。

私は自分にそう言い聞かせていた。

「母さん、配かけてごめん」

が照れ笑いしてそう言ってくれると信じていた。

しかし、無にもその祈りは届かなかった。

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病院の霊で対面した2は、すっかりたくなっていた。

顔の傷はなく、まるでただく眠っているだけのように見えた。

私は2の頬に触れ、名を呼び続けた。

当然ながら、返事はない。

私は涙が枯れるほど泣き崩れた。

夫をくにくし、女つで必に育てげた、たった1の息子だった。

そして、その息子が選んだ優しくてるい、自の嫁だった。

なぜ私よりも先にってしまうのか。

神様はなんて残酷なのだろう。

私はい絶望の淵に沈んでいた。

だが、私にはしみに暮れているなど残されていなかった。

病院の待には、連絡を受けて駆けつけた3の孫たちがいたのだ。

学1の直学4の美穂、学1の陸。

3は突然の両親のを理解しきれないまま、ただお互いのく握りしめていた。

を寄せって震える彼らの姿が、私の界にび込んできた。

特にの陸は、美穂のの裾をく握りしめていた。

陸は涙を浮かべながら何度も尋ねていた。

「パパとママはいつ帰ってくるの?」

その声を聞くたびに、私の胸はナイフでえぐられるように痛んだ。

の兄として、必に涙をこらえようとしていた。

は唇をく噛みしめ、真っ赤な目で私を見つめた。

その姿は痛々しくて見ていられなかった。

私は3を両腕でごろんと抱きしめた。

丈夫、おばあちゃんがいるからね」

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