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"1800円の御膳が1万8000円になった日――覆面社長が見つけたホテルの嘘" 第15話

1260万円のき先

青葉クリーンサービスの座には、3で36回、瀬ホスピタリティから計1260万円が振り込まれていた。

その半は入から数以内に現で引きされ、部は藤堂夫妻の宅ローン、の支払い、旅へ回っていた。従業員への与、業務用洗剤、清掃材の購入記録は見当たらない。

県警の面談で資料を見せられた私は、通帳の写しを1枚ずつ確認した。ホテルから入された翌に同額くがき、その直、藤堂夫妻の活費に結びつく支払いが続いている。請求だけなら「清掃をした」と言い張れたが、の流れには作業の痕跡が1つもなかった。

捜査員は、会社から提した36件の振込記録と細を対応させ、私にも確認への署名を求めた。社である私の推測ではなく、資料と会社帳簿が致した範囲だけを証拠にするためだった。

会社の登記はしても、実際にホテルを清掃した形跡がない。36枚の請求、使い回された6枚の写真、入退記録、防犯映像、きが、同じ結論を指していた。

県警から事を聞かれた美佐子は、当初「夫から清掃を頼まれた」と主張していた。しかし、作業員の数も名も答えられず、座の使途を示されると供述を変えた。

「全部、主に言われたんです。私は名義を貸しただけです」

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彼女は自分のスマートフォンを提し、藤堂とのメッセージを示した。そこには毎、〈今は38〉〈50を超えるな〉〈写真はのを使え〉とい指示が残されていた。

〈50を超えるな〉とは、本社の追加承認が必になる50万円を避けろというだった。藤堂はホテルのためにやむなく規則を破ったのではない。発見されにくい額を選び、毎1回の請求へ分け、3続けていたのである。

藤堂は、美佐子が勝に作った文章だと反論した。だが、端末の記録と通信会社への照会、支配のファイル作成履歴を突きわせると、なくとも美佐子の端末だけでから作られた会話ではないことが確認された。

方、500万円の所については、まだ全額を同じ正資と断定できなかった。庫の帳簿にはがあり、青葉クリーンサービスから額の現が引きされている。それでも、目のの札束がどの入から来たかは別の確認が必だ。

私はく結論をしたい衝を抑えた。藤堂たちは、い客なら説できなくても押し切れると考えてきた。こちらまで証拠のりない部分を勢いで断定すれば、同じ傲さに陥る。

それでも、会見に届いた被害者の声を読むたび、調査を待つじられた。族に隠したまま領収を財布へ入れていた、恥ずかしくて度とできなかった、警察という言葉を信じて謝罪までした

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額を返すだけでは消えない傷が、503件の内側に残っていた。

調査始から12、本社では臨の懲戒委員会がかれることになった。藤堂、松井、井にも席と弁会が通される。

松井は、客を脅す台本を読み、差額の現を藤堂へ渡していたことを認めた。契約を切られるのが怖かったと訴えたが、客を嘲笑し、自ら請求を繰り返した事実は消えない。

井も、3万円を受け取り続けたことを認め、受領したを全額返すと申した。彼女のノートは被害確認に役ったものの、罪悪を抱きながら加担を続けた責任については、別に判断される。

懲戒委員会の夜、野から連絡が入った。

県警が提した証拠を積みげ、藤堂夫妻に対する逮捕状を裁判官へ請求したという。

ただし、まだ結果はていない。

翌朝、藤堂は何もらないまま、弁護士を伴って本社へ現れた。

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