"離婚したら140万円の請求が来た" 第4話
話したいなら話せばいい。今夜は、とにかく寝なさい」
私は頷いた。
1になると、そっとお腹へを置いた。
まだからは何も分からない。
それでもそこにさな命がある。
「赤ちゃん」
私はさく呟いた。
「ママと緒に、おに帰ってきたんだよ」
翌朝、鶏がゆの匂いで目が覚めた。
母はのおかゆを作り、刻んだねぎと姜をしだけ添えてくれた。油の匂いがつらい私でもべられるよう、朝くから準備してくれたのだろう。
父は卓で聞を読んでいたが、私が座ると静かに畳んだ。
「べたら弁護士に会いにく」
私は匙を止めた。
「もう弁護士さんを探したの?」
「昨夜、さんに話した。昔緒に働いていただ。娘さんが婚案件を扱う弁護士らしい」
父は湯みに茶を注いだ。
「婚はだけで片づける問題じゃない。おは妊娠もしている。曖昧なままにしてはいけない」
私は父を見つめた。
昔から父は数のないだった。
勇気との結婚を最もく反対したのも父だった。
京へく、空港で父は1つだけ言った。
「本当に困ったら帰ってこい」
当の私は、それが結婚を信じてもらえていないように聞こえて寂しかった。
今になって分かる。
父は、私が戻れる扉を最初からけてくれていたのだ。
朝、スマートフォンの源を入れた。
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勇気から3件の着信。
彩子さんから5件。
義母から1件。
彩子さんのメッセージには、私が「勝にをびした」「し言われただけで実へ逃げた」とかれていた。
健太の塾代についても、
今まで払ってきたのに急にやめるなんて、私たちを困らせるためでしょ。
と責める言葉が並んでいた。
義母からは、もっと静かな文章が届いていた。
妻になったならを覚えなさい。女は庭を守ることで評価されるものです。あなたのご両親の顔にを塗らないように。
私はしばらく画面を見つめた、返信せずに閉じた。
以なら慌てて話をかけていただろう。
誤解です。
そんなつもりではありません。
ごめんなさい。
悪くなくても謝り、何とかを収めようとしていた。
けれど実のキッチンで、母が蔵庫のを確かめる音や、父が庭先でコップを洗う音を聞いていると、彼らの言葉が以のように怖くじられなかった。
午9頃、宅配便が届いた。
京からだった。
差は勇気。
封筒のには、すでに作成された婚が入っていた。
私は卓へ広げ、1項目ずつ読んだ。
自発にをたこと。
夫名義の宅について権利を主張しないこと。
婚姻の財産について追加の請求をしないこと。
慰謝料を求めないこと。
子供については「に双方協議する」
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とだけかれていた。
昨の夜、にった婚ではなかったのか。
それなのに半も経たないうちに、私にほとんど何も求させないための類が届いている。
父がを読むと、表を曇らせた。
母は湯みをく置いた。
「勇気さん、あなたを何だとってるの」
午、父と緒に弁護士事務所へ向かった。
担当してくれた田弁護士は40代半の女性だった。話し方は穏やかだが、類を見る目は鋭かった。
しばらくを読んだ、彼女は顔をげた。
「この内容で署名してはいけません」
私は黙って頷いた。
「ご主が結婚に取得した財産については別としても、婚姻期に形成された財産や、そのの支について確認する必があります。お子さんがまれれば、養育費はお子さん自の権利です」
「私はもう、あのと関わりたくないんです」
正直に言った。
「何もいらないから、終わりにしたい」
田弁護士は首を横に振った。
「関係を切りたいからこそ、曖昧にしてはいけません」
彼女は机ので指を組んだ。
「けをかけることと、自分の権利まで相へ渡すことは別です。これからはご自とお子さんを守ることを優先してください」
私はしばらく黙った、バッグをいた。
そこからさなメモリーカードと、コピーした類の束を取りした。
健太の塾代の振込記録。
彩子さんの保険料。
義母に渡していた活費。
の活用品や修繕費。
彩子さんがおを借り、そのまま返さなかったのメッセージ。