"祖母の1000万円超を1220円にした兄嫁の末路" 第2話
「もっとく、何か異変に気づいていれば……もっとく私たちが実に介入していれば……」
烈な自責のと悔の波が、私の胸を激しく突きげてきた。
もちろん、私は祖母の願いを断る理由など微もなかった。
1泊どころか、2泊でも、あるいは実のあの異常な環境と関係が完全に改善されるまでの、ずっとこのマンションで緒に暮らせばいい。
私はそうに誓い、祖母のさせるために言葉を紡ぎそうとした。
だが、その言葉をにすよりもわずかにく、私の隣にっていた夫の幸が、淡とも取れるい声でこう言い放ったのだ。
「え、それは無理な話です」
私は自分のを疑った。
まさか、が優しかったはずの夫のから、そんな非な拒絶の言葉がびすなんて。
私は信じられないいで、言葉を失いながら幸の顔をまじまじと見つめた。
しかし、幸は表を切変えず、無表のまま祖母に向かってその無な言葉を繰り返したのである。
その瞬、祖母の表からわずかに戻りかけていた血の気がサーッと引き、再びい絶望のが広がっていった。
祖母の潤んだ瞳から、粒の涙がポロポロとこぼれ落ちるのを見て、私の理性のタガが音をててれた。
「幸! あなた、今なんて言ったの……? それってあまりにもひどすぎるんじゃないの……! おばあちゃんがこんなにかわいそうでしょう……!」
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私は抑えきれなくなったのままに声を荒げ、幸を激しくにらみつけた。
ところが、私の剣幕に気圧されたのか、幸はきょとんとしたままで、自分が今なぜ妻からそんなにも激しく鳴られているのか、全くが分からないといった様子で「え?」と抜けな声を漏らした。
私がこのように声をにしてに、しかも夫に対して本気でるなんて、結婚してから今に至るまで度たりともなかったことだ。
幸は、私の豹変ぶりに底度肝を抜かれたらしく、しばらくの、を半きにしたまま直していた。
「いや、違うんだよ、かよ! そうじゃなくて……!」
幸は慌てて両を激しく横に振った。
「俺が言いたいのは、今だけとか1泊だけなんてそんな途半端な期じゃ無理だろ、ってことだよ! そんなのダメに決まってるだろ!」
幸は言葉を継ぎした。
「実の問題が完全に解決して、できる状態になるまで、ずっとこのにいればいいじゃないか。俺は最初からそうってるよ」
幸はそう言って、先ほどまでの無表が嘘のように優しく微笑みかけながら、祖母の肩をポンと軽く叩いた。
その幸の真を聞いた瞬、私の張り詰めていた緊張の糸が気に緩み、堵のため息が漏れした。
そうか、彼は祖母を追い返そうとしたのではなく、途半端な宿提供ではなく期な保護を提案してくれたのだ。
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私の勘違いだったと気づき、胸をなでろすと同に、幸の優しさに救われたような気持ちになった。
祖母もまた、幸の真を理解したのだろう。
先ほどまでの絶望の涙とは打って変わり、今度はの底からしたような、嬉し涙を粒のままハラハラとこぼし続けていた。
祖母のの疲労は、私たちが像しているよりもはるかに限界を超えているはずだった。
だからこそ、私たちは今夜はこれ以の詮索や質問をせず、まずは祖母をゆっくりとく眠らせることを最優先事項とした。
詳しい事や、実で何が起きていたのかという刻な経緯については、、朝が昇って祖母の体力が回復してからじっくりと聞こうと、幸と2でしっかりと相談して決めたのである。
のちに祖母のから語られることになるが、どうやらあの劣悪な実において、祖母はお呂に入れてもらうことすら1週に1度程度という、信じられないほどの遇を受けていたらしい。
そのため、祖母の体や髪にはの汚れや疲労が蓄積し、随分と痛々しい状態になっていた。
私は祖母をがの浴へと案内し、たっぷりと張られた温かいお湯に入れて、優しくその背を流してやった。
祖母のあまりにもがりがりに痩せ細った背を自分ののひらでなでていると、またしてもこみげてくる涙を抑えることができなかった。