"葬儀代10万円を拒んだ叔父――17年後、空の封筒を持って私は戻った" 第9話
3台の黒い
のでのドアが次々といた。健造は笑みをくし、若い部へをけるよう命じた。
「この辺りで俺に逆らえばどうなるか、し教えてやれ」
ところが、先のからりたのは、濃紺のスーツを着た鈴真理だった。ろには資料ケースを持った2のスタッフが続く。2台目からは産鑑定士と司法士、3台目からは田刑事を含む4の捜査員が姿を現した。
健造の笑みが消えた。携帯話を握っていた若い男も、をけたままけなくなっている。
そのに、鈴のスタッフが佐藤さんの元へブランケットを広げ、のついたに清潔なガーゼを当てた。ののひらには砂利で切った傷があり、肩には革靴で押さえられた痕が残っている。写真に収められるたび、佐藤さんは恥じるように顔を伏せた。
恥じるべきなのは、このではない。17も待たせた自分と、老をひざまずかせて平然としていた健造の方だ。胸にこみげたりを、私は今のために準備した数字と証拠の順番へ押し戻した。
「誰だ、おらは。ここは私だぞ」
「先ほど共された録音を確認しました」
田刑事は警察帳を示し、庭の状態と佐藤さんのの傷へ線を移した。
「現、と暴が疑われる為について確認します。類には触れず、ここにいる方は全員、そのにいてください」
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「借の取りてだ。民事に警察がをすな」
健造が鳴ると、鈴が私の隣へった。彼女は濡れた類を確認し、持参した透袋と照用の資料をスタッフへ渡した。
「単なる債権回収なら、109%の利息や11万円の遅延を請求し、実印を押させるために所者をへ倒してもよいのですか」
「でたらめだ。そんなものは正式な契約じゃない」
「つい先ほど、あなた自が正式な契約だと説しています。音声はすでに保全しました」
健造が初めて私の胸ポケットを見た。録音されていたと気づいたのだろう。私へ向かって歩踏みしたが、田刑事がに入った。
「それ以、づかないでください」
「こいつが勝に録音したんだ。先に逮捕するならこいつだろう」
「録音の扱いはこちらで確認します。今は佐藤さんへの為について話を聞いています」
田刑事は、錆びた玄関柱のを指した。そこには、鈴が数に配した仮設カメラがあった。催告に記された期限が迫り、健造が実力使にる能性がいと判断していたのだ。今朝からの入りと、佐藤さんが倒れるまでの映像も保全されている。
健造はの周囲を見回した。自分が呼んだはずの助っは、も現れない。代わりにっているのは、彼がこれまで「来るはずがない」とをくくっていたばかりだった。
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佐藤さんは子に座ったまま、私と鈴を交互に見ていた。突然現れた々がなぜ私の指示に従い、警察がなぜここまで準備しているのか理解できない様子だった。
「あの……あなたは、体」
その問いに答えるに、鈴が私へ礼した。
「黒川社、佐藤さんの負傷箇所は記録しました。原本についても、これから警察ち会いのもとで確認します」
「社?」
健造の声が裏返った。
私が25歳で設した会社は、昨、京証券取引所へのを果たしている。健造の会社とは規模も信用力も違った。けれど彼が本当に揺したのは、会社の肩ではなかった。
「黒川……だと?」
健造は私の目、頬、元を順番に見た。17のの面を探すように、その顔から血の気が引いていく。
私は胸ポケットへを入れた。
「ようやくいしましたか、叔父さん」