"3人の息子は、夫の隠し子だった" 第10話
資料を作るため、私は3の母子帳に代わる育児記録を読み返した。蓮は暗い部が苦で、眠るに廊のかりを残す必がある。蒼太は乳製品をく取ると腹痛を起こす。陽斗は喘息があり、季節の変わり目には吸入薬を忘れてはいけない。実母ではなくても、5毎そばにいた私にしか分からないことが数くあった。
記録を支援者へ渡す、私は段ボール箱のから3の写真を選んだ。蓮が初めて自転に乗った、蒼太が運会で転びながら最までった、陽斗が私の頬にクリームをつけて笑った誕。捨てることも、持ち続けることも苦しかった。
結局、写真は複製して原本を3へ渡した。過にされた証拠まで、の嘘と緒に奪われる必はないとったからだ。私が母親として戻ることはない。それでも、抱きしめた々まで偽物にするつもりはなかった。
田弁護士は面談、しそうに私を見た。
「憎くはないのですか」
「憎いとったことはあります。でも、子供たちがああなったのは、何をしても許されると教えたの責任です。私が引き取ることはできない。でも幸になればいいとはいません」
それが私なりの線引きだった。許すことと、再び犠牲になることは違う。相の将来を案じることと、自分のへ戻すことも違うのだ。
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その、蒼太と陽斗の実父とされる男性が見つかった。由の元同僚で、現は方で庭を持っていた。彼は父親である能性を認めたが、突然2を引き取ることはできないと答えた。妻には過を話しておらず、庭が壊れることを恐れていた。
由は泣きながら、結局誰も子供たちをしていないと言った。しかし田弁護士は静かに訂正した。
「が責任から逃げていることと、子供に価値がないことは別です。あなたが今すべきなのは、自分がされるかを確かめることではなく、3の活を定させることです」
由は児童相談所の支援を受け、親子関係の再構築プログラムへ参加することになった。3はに全な環境へ移され、専のケアを受けた。総郎は激しく反対したが、その理由は子供とれたくないからではなく、世体が悪いからだった。
取締役会では、ついに総郎の解任が決議された。彼は祖父から受け継いだ会社を自分の所物だとっていたが、実際にはくの従業員と取引先の信頼によって成りっている。その信頼を最も軽んじたのが総郎自だった。
追い詰められた彼は、最の段にた。私が斎藤の密資料を盗み、会社を脅迫したという告訴状を提したのである。
同に、私のもとへ1通の内容証郵便が届いた。
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――の親権を放棄し、取得した資料をすべて廃棄するなら、刑事告訴を取りげる。
私はその面を読み終え、田弁護士へ渡した。
「返事は決まっています」
総郎はまだ、私が脅せば従う女だとっている。けれど、斎藤で黙って耐えていた私は、もうどこにもいなかった。
婚と親権をめぐる審理の、総郎は濃紺のスーツを着て法廷へ現れた。代表取締役を解任され、資産の部を保全されていても、その態度には以の傲さが残っていた。
彼は私が芸術として成功したいがために庭を捨て、会社の内部資料を利用して銭を求したと主張した。についても、経済力のある自分が育てた方が幸せだと言い切った。
「被告は狭い賃貸宅で定な仕事をしています。娘に分な教育を与えられません」
総郎の代理がそう述べたとき、私は5なら恥ずかしさでうつむいていただろう。しかし今は違った。の広さや預残が、子供のを決めるわけではないとっている。
田弁護士は、の診療記録、保育園での連れり、総郎の通話録音、敷での活記録を順に提した。さらに、総郎が私を精神に定とする偽の診断を作らせた証拠も示した。
「原告は、娘をの対象ではなく、信託株式を管理するための段として見ています」
遺言の条項と総郎のメッセージが読みげられた。