"裏口に回された仕立て屋" 第7話
説会の、佐子へ装制作の問いわせが件届いた。発表会の装を見た別教や、保護者から紹介されたたちだった。
佐子はんで全部を受けそうになったが、着を縫ったからの親指に痛みが残っていた。形科では腱鞘炎と診断され、作業を減らすよう言われた。
で量注文を受ければ、今度は自分が納期とに追われる。佐子は縫製代の同僚、歳の君と歳の信子へ相談した。
君は母親の介護で週しか働けず、信子は目の治療で細かい刺繍が難しい。それぞれできる作業とが違った。
は自宅くの空き舗を借りず、佐子の作業部を拠点にした。仕事ごとに担当、納期、単価をき、受けられる数だけ契約する。号は《つ針》にした。
最初の依頼は、元唱団のブラウス着だった。依頼者は予算を着千円と考えていたが、代だけで千円を超える。佐子は見積を見せ、既製品を購入して袖だけ直す案を提案した。
売はさくなったが、無理な仕事を受けずに済んだ。依頼者も予算内で揃えられ、次に裾直しを頼んだ。
佐子は族からの依頼にも同じ表を使った。姉がスカートの直しを頼んだ、材料費と作業代を伝えると「内なのに」
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と笑った。
「内だからくするかは、引き受ける私が決めるの」
姉はし驚き、それでも代を払った。佐子は誕の贈り物として部を値引いたが、請求には元の価格も記した。
理奈からの分割払いは、最初のかは期通りだった。か目に入がなく、拓也へ連絡すると「今だけ待って」と言われた。
以なら事を聞き、孫のために免除しただろう。佐子は通り、翌分とわせた支払を文で確認した。払えないならしい計画をで協議すると伝えた。
拓也はたいとったが、翌週に半額を振り込んだ。残りは翌に加算された。
佐子は息子を困らせたいのではなかった。約束が苦しくなった、黙って母親に負担を戻す方法だけを終わらせたかった。
を始める際、は度きく揉めた。信子は経験数が最もいからをくしてほしいと言い、君は担当した着数で分ける方が公平だと主張した。
佐子は仲なのだから同額でとまとめかけたが、作業内容は同じではない。打ちわせ、型、裁断、縫製、検品を分け、それぞれの単価を決めた。得な作業を無理に均等にしない仕組みにした。
初は帳簿の入力ミスで、君への支払いが千円なくなった。君は言いしにくそうにしていたが、佐子はそののうちに差額を払い、で確認順を作った。
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理奈がしたことを批判した自分が、経営者になれば違えないわけではない。違いを作るのは、指摘されたに相を恩らずと呼ばず、記録と額を直すことだった。
作業部にはきな注文表を貼らなかった。誰が何着できるかを毎週聞き、空いたを勝に仕事で埋めない。信子が孫の運会で休むと言ったも、理由の詳しい説を求めなかった。
か目の利益は万円にもならなかった。は笑ってしまったが、材料費も気代も支払ったに残った万円だった。佐子が着をで作ったのゼロ円とは違った。
コミで修理依頼が増え、半には万円を分けられるようになった。活を変させるではない。それでも、技術が誰かのの無料燃料ではなく、自分たちの暮らしをし支える収入になった。
佐子は最初の利益でしいミシンを買わず、親指用の装具とさを調できる子を購入した。く働くために、体を消耗品にしないことから始めた。
理奈はの業を延期し、パートで子どもへ戻った。デザイン経験はあっても、原価計算、縫製、返品対応をほとんど理解していなかったことを認めざるを得なかった。
職では接客から始まり、庫確認と裾直しの受付も担当した。
客はデザインだけでなく、納期、洗濯方法、交換条件を細かく尋ねる。