"その家、私のです" 第6話
共預百万円は、双方百万円ずつ。具は現価値をつけ、修司が持ちす分と相殺する。絵里は改装費の精算として百万円を追加で渡す。その代わり修司はに関する切の権利主張を放棄し、期限までにけ渡す。
修司は納得しなかった。「は値がりしてる。結婚してからがった分は夫婦の財産だ」
弁護士は、婚財産そのものの価格昇が当然に共同財産になるわけではないと説した。ただし個別事で争いは引き得る。絵里も、裁判になればと費用がかかることを理解した。
それでもを半分渡す妥協はしなかった。く終わらせるために、自分の台まで差しせば、婚も修司の問題を背負い続けるからだ。
千鶴子は最初、齢者向け宅を拒んだ。だが修司が自宅待となり、で苛ちをぶつけるようになると、域包括支援センターへ自分から話した。
見学した宅は階に堂があり、病院の送迎もまる。狭いが、絵里へ気兼ねせず友を呼べる。千鶴子は件目を申し込み、修司には「あなたと緒に追いされるつもりはない」と告げた。
修司は母親にも見放されたとったが、千鶴子は初めて言い返した。「あのが自分たちの物だとい込んだのは私も悪い。でも、あなたの会社の穴まで嫁に埋めさせるとは聞いていない」
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族だから緒に沈むべきだという修司の論理は、その族からも拒まれ始めた。
千鶴子の宅契約には保証が必だった。修司は自宅待で審査にがあり、絵里へ保証を頼むよう母へ言った。千鶴子は話をかけてきたが、用件をにするまで何度も気の話をした。
絵里は保証にはならず、宅が提携する保証会社を使うよう勧めた。初回費用は必だが、契約の責任が確になる。千鶴子は「族なのにおを払って保証してもらうの」と満を言った。
「婚、私は族ではなくなります。曖昧に引き受けて、また揉める方がお互いに困ります」
千鶴子は話を切ったが、翌週には保証会社を利用して契約した。続きは職員が伝い、修司も絵里もいなくても完した。
引っ越しの、千鶴子は器棚の半分を持ってこうとした。それは絵里が購入した物だったため、修司と論になった。結局、写真と購入記録を確認し、千鶴子自が買った茶器だけを運んだ。
「も緒に使えば、誰の物か分からない」と千鶴子は言った。修司は、自分がについて主張していたことと同じだと気づいた。く使った着と、所する権利は同じではなかった。
渡し期限の、千鶴子はすでに転居していた。修司は残った。玄関にはがあり、カーテンも閉じられたままだった。
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弁護士を通じて確認すると、修司は「次の部が決まるまで待ってほしい」と返した。自宅待で入居審査が通らず、貯もないという。
絵里は週だけ猶予し、候補物件と保証会社の報を送った。それを過ぎたら渡し調ではなく訴訟を検討すると通した。
友からは「鍵を替えればいい」「荷物をへせばいい」と言われた。しかし絵里はしなかった。自力で追いせば、所者であっても問題になる。解気とは、相と同じ乱暴な方法を使うことではなかった。
週、修司はまだなかった。絵里側は渡しを求める続きを始した。訴状案が届いた段階で、修司はようやく会社の元同僚が所するワンルームを借りた。
退会いの、絵里は弁護士事務所の職員と管理会社の担当者を同させた。のには段ボールと壊れた具が残り、台所の壁には油汚れが広がっていた。
「んだから、こんなふうに追いされるとはわなかった」
修司は鍵をテーブルへ置いた。
「私も、緒にいたが、私のを会社の穴埋めに使うとはわなかった」
「俺だけが悪いみたいに言うな。会社を守りたかったんだ」
「会社を守る相談を、私にしなかった。婚させてだけ取ろうとした。それはあなたの選択でしょう」
修司は反論せず、玄関をた。
謝罪はなかった。
点検すると、湯器の故障、壁の破損、粗ごみの処分が必だった。