"「母さん、車に乗れないから来なくていい」――家族に捨てられた母と消えた1200万円" 第11話
正常とかれた証
茶ぶ台に置いた文には、検査と私の氏名、そのに《現点で認能のらかなは認められない》と記載されていた。尚弥はを乗りし、恵理は瞬だけ呼吸を止めた。
私は医師ので、今の付、今いる所、最の来事を答えた。100から7を順に引く課題も、3つの言葉を覚えてで答える課題も受けた。結果だけを都よくいてもらったものではない。診察と検査項目、担当医の署名まで記録に残っている。
「田内の内科で、これまでの診療記録と認能検査を確認していただきました。私は自分の財産と活について、自分で判断できます」
はすぐに文を取りげ、で笑った。
「田舎のさな医院でしょう。青葉メンタルクリニックの先は、もっと詳しい検査をして度だと判断したのよ」
その言葉を聞き、私はから目をさなかった。
「詳しい検査とは、どんな検査ですか」
「絵を覚えさせたり、計算をさせたり……あなたは1214に全部できなかったじゃない」
部が静まり返った。尚弥が審そうにを見た。
は自分の失言に気づいたのか、湯みへを伸ばした。しかし指が縁に当たり、茶が畳へ数滴こぼれた。恵理がハンカチをしたものの、母親のを拭くより先に、私の顔をうかがっている。
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「お義母さん、どうして診察の内容までっているんですか」
はをいたまま固まり、恵理が慌てて「私が話したの」と遮った。しかし私は、2つ目の封筒から青葉メンタルクリニックの回答を取りした。
「残ですが、1214を含め、私の診療記録はしません。この見の管理番号も、医院で使われている形式とは違うそうです」
続けて、役所が介護認定の続を保留したこと、ケアホームが本同のない申込みを取り消したことを示す面も並べた。族が持ち込んだ1枚の見より、本である私が確認した記録の方がはるかにい。
回答には医院の所、代表番号、照会を受けた付が記されている。佐藤が医院へ連絡した記録も添えてあった。尚弥は青葉の見と回答を交互に見比べ、唇をかしたが、声はなかった。
「そんな回答、から作らせたんでしょう」
恵理は声を荒らげたが、頬から血の気が引いていた。は青葉の文へを伸ばし、乱暴に引き寄せようとした。
私はの端を押さえ、かなかった。
「これは写しです。原本と照会記録は佐藤弁護士が保管しています。警察にも相談受付番号が残っていますから、破ってもはありません」
のが止まった。初めて、彼の顔に慎さが浮かんだ。
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さっきまで茶ぶ台の央を占領していた施設の契約は、押しやられたまま端で丸まっている。署名欄の横に置かれていた黒いボールペンも、いつのにかの鞄のそばへ戻されていた。
「族のために準備した類を、偽造呼ばわりするのは失礼だ。診断のことはき違いがあっただけだろう」
「き違いなら、なぜ私の名で署名したのですか。なぜ娘ではない恵理さんが、役所で私の娘を名乗ったのですか」
誰も答えなかった。尚弥は妻の顔を見たが、恵理は線をそらした。
私は3つ目の封筒へを伸ばした。
「病気についての嘘は、これだけではありません。この嘘を使って、私の財産までかそうとしましたね」
封筒からしたのは、田のマンションの登記事項証と、私の名が勝にかれた委任状だった。