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"離婚した5日後、私が92億円の都心ビルを相続したと知った夫" 第4話

12かの未払い

百万円なんて、でたらめだ」

浩司は請求をつかみ、が音をてるほどく振った。美穂が横からのぞき込み、はさりげなく自分の契約を閉じた。

伊藤先は賃料台帳との入細を枚ずつ並べた。

万円が分で百万円。契約に基づく現点の遅延損害百万円、百万円です。各の請求度の督促記録も添付しています」

の管理会社とは待ってもらう約束だった。ビルを買い取れば全部理できる」

「支払い猶予を検討する条件は、毎の資繰り表を提することでした。御社から提されたのは度だけで、そのの督促には返答がありません」

台帳には、最初の未払いから今までの連絡が付順に残っていた。話は回、メールは通、内容証通。浩司が「聞いていない」と言える隙はない。父は体調を崩したあとも、で追いてることなく、会社をて直す会を与え続けていた。

伊藤先が示した最の資繰り表には、と仕入れ先への債務百万円も記載されていた。未払賃料等とわせれば、確認できるだけで千万円になる。

浩司は私へ向き直った。

「会社にはの社員がいる。ここを追いせば、全員がに迷うんだぞ。

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父親のにした途端、そんなたいになったのか」

胸の奥が痛んだ。創業からっている社員もいるし、族の顔が浮かぶもいる。それでも、彼らを盾にすれば私が折れると見越した浩司の言葉に、昨までのような罪悪は湧かなかった。

「社員を守る責任があるのは、も賃料を払わず、報告まで止めた社です。私は社員ではなく、あなたの隠した債務を確認しています」

私は内容証郵便の控えをテーブルへ置いた。支払期限は。期限までに解消も現実な計画の提示もなければ、契約解除とけ渡し請求へむ。ただちに会社を閉鎖する通ではないが、約束で引き延ばす余もない。

浩司は声をくし、私にだけ聞かせるようにを乗りした。

婚は取り消せる。戻ってくるなら、ビルも会社もで守れる。美穂とは仕事だけの関係だ」

美穂の顔がこわばった。私は浩司のの腕計を見た。父の病度も来なかった半、彼が守っていたものが何だったのか、今ならよく分かる。

「あなたが昨、自分で婚届を提したの。受理された事実は、都が悪くなったから消せるものではないわ」

そのとき、伊藤先のスマートフォンが震えた。表示を確認した彼の目つきが変わり、私たちに断って廊る。

に戻ったには、法律事務所の複からしたばかりの面があった。

「由美さん、取引から緊急照会です。田由美名義の連帯保証を使い、佐藤デジタルが億円のつなぎ融資を申請しています。融資実の午です」

面の末尾には、見慣れた形の印があった。父の、悪用を恐れた私は婚届が受理される目に、実印の紛失届と改印続きを済ませている。だから、この保証が効になるはずはない。

しかし、誰が古い実印を持ちしたのかは別の問題だった。

私は浩司を見ると、彼は初めて確に目をそらした。葬儀のから消えていた実印が、なぜ億円の類に押されているのか。その答えを確かめるまで、残されたしかなかった。

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