"四十七万円を母に送った夫への逆襲" 第27話
さなを握ったりいたりしている。
おでこに触れると、らかにかった。
布団に寝かせている温かさではなく、確なだ。
体温計で測ると、表示された数字に私の臓が1つねた。
『38.9度』
私はちがり、声を張った。
「お義母さん」
義母は台所からお玉を持ったままてきた。
「なんだい」
「みおがをしました。病院へ連れてきます」
義母は体温計を瞥した。
私が騒ぎしているとでも言いたげに、を鳴らした。
「しがあるだけじゃないか」
義母は気にも留めない様子だ。
「赤ん坊なんてをすもんだよ。濡れ拭いでも当てておけばがる」
私は努めて柔らかい声をした。
「お義母さん、まだまれて20ちょっとです」
私は訴える。
「こんなは危険です。のため病院で見てもらいます」
義母はお玉を机に置いた。
頑なな声で言った。
「病院にけばおがかかるだけだ」
義母は反発する。
「田舎じゃそんなことですぐ病院になんかかないよ」
義母は言い放つ。
「さっきも言っただろう。やして寝かせておけば治るって」
私はみおを抱きげた。
息をするたびに、喉の奥からゼロゼロという痰が絡んだような音が聞こえる。
もう議論する気はなかった。
「に話します」
義母はを振った。
「話なんかするんじゃないよ。あの子は仕事だ。私の言う通りにしなさい」
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それでも私は話をかけた。
くコール音が鳴った、ようやくた。
の背景からは騒がしい声や、グラスがぶつかる音が聞こえた。
「なんだよ」
「みおが39度いをして、呼吸も苦しそうなの」
私は焦燥を滲ませる。
「今から病院に連れてくわ」
彼はし言葉に詰まった。
「母さんには聞いたのか?」
その言葉に、私は息をんだ。
「お義母さんはでやせって言うけど、私はなの」
はため息をつき、迷惑げに言った。
「母さんには経験があるんだから、言う通りにしろよ」
彼は面倒くさそうに言う。
「赤ん坊なんてすぐをすもんだ。俺は今接待だから、また考えようぜ」
私は携帯話を握りしめた。
「よくそんなことが言えるわね」
私は非難する。
「子供がで苦しんでるのに、母親の言うことを聞けっていうの?」
は苛ついて声をくした。
「げさに騒ぐな。俺は仕事なんだ。母さんの言う通りにして、にしてくれ」
私は通話を切った。
「にしてくれ」という言葉を、これ以聞く気はなかった。
さな子供の命に関わることに、はないのだ。
歩違えば取り返しのつかないことになる。
それが児であれば、呼吸の遅れが命取りになる。
私は義母に向き直り、はっきりと言った。
「今から病院へきます」
義母は玄関のにち塞がった。
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柄だが、まるで壁のようにそこからこうとしない。
「かせないよ。くなと言ってるんだ」
義母は叫ぶ。
「げさに騒いで、ご所に笑われるだろうが」
私は義母を見た。
その瞬はっきりと分かった。
このは所の目や親戚の目を気にしている。
孫がをしただけで病院に駆け込んだと、噂されるのを恐れているのだ。
私にとって恐ろしいのは、ただ1つ。
遅れになって、子供の命が失われることだ。
みおを胸にく抱き寄せた。
私の声は氷のようにたくなった。
「どいてください」
義母は目をひん剥いた。
「誰に向かってを利いてるんだい」
義母は激する。
「嫁の分際で姑に命令する気か」
私は呼吸し、絶対に叫ばないよう自分に言い聞かせた。
「命令しているわけではありません」
静かに言う。
「お願いしているんです。でも、どいてくれないなら力ずくでもきます」
義母は玄関の扉の枠にしがみついた。
脅すように言った。
「私を押しのけていけるとうのかい。を呼んで、おをしつけ直してやる」
その、みおが激しく咳き込んだ。
くい咳のに、息を荒くした。
見ろすと、さな唇がし青ざめていた。
その瞬。
私のの礼儀という皮が、に吹かれた枯れ葉のように吹きんだ。
私は汚い言葉は使わなかった。
ただ、断固たる態度にた。
「最に言います。そこを退きなさい」
呼び方が変わったことに義母は怯んだ。
が、それでも退こうとしなかった。