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"四十七万円を母に送った夫への逆襲" 第22話

父親の言葉が正論であり、正論はみ込みにくいものだからだろう。

お茶をみ終えた義父はがった。

帰る、彼は私を見て、誰かの代わりに謝罪するかのような言葉を残した。

「世の、耐えることが美徳とされることもあるが、にも限界がある」

義父は私を見る。

「おが正しいに線を引いたのは、派なことだよ」

私は義父を玄関まで見送った。

扉が閉まると、部は再び静寂に包まれた。

しかしこの静けさは以と違い、脅威をじるものではなくなっていた。

が吹いたに砂埃が残っていても、の吹く方向がはっきりと分かっているの気分に似ていた。

その夜、私は端末をいた。

誰かを攻撃するためではなく、これまでに起きたことを理するためだ。

専用の保領域を作り、目たない名をつけて、そこに全ての類を保した。

座の記録、誓約、通話の記録、送履歴。

これらを使うが来ないことを祈っているが、備えあれば憂いなしだ。

黒を反転させるのを見た以、ただの信頼だけできていくことはできない。

私が作業しているのを見て、は部の入りにしばらくち尽くした。

さな声で聞いた。

「もう、俺のことは信じられないのか?」

私は振り返らず、ゆっくりと答えた。

「信用はあなたが自ら築き直すべきものよ」

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彼に告げる。

に聞いて自然に湧いてくるものじゃないわ」

私は端末を閉じ、横になった。

お腹にを当てると、とてもさく、かすかでしたかない命の鼓じた。

これからの私の全ての決断は、この子にふさわしいものでなければならないと自分に誓った。

もし誰かが過のしがらみで私を引きずりろそうとするなら、私はためらうことなくその糸を切り捨てるだろう。

妊娠期は、赤い線で引かれた帳の予定をこなすように過ぎていった。

予約通りに検診にき、薬をみ、無理のない範囲で働き、そして休む。

バスの荷台を紐で縛るように、私はあらゆる事態に備えて蓋を閉めていた。

周りに愚痴をこぼすこともなく、折実に帰って母が作った温かい事をべた。

父の世話を聞いてから帰るだけだった。

になると、お腹はさな太鼓を抱えているようにくなった。

夜もく眠れず、寝返りを打つだけで張りをじた。

その頃のは、以よりは父親らしい役割をこなすようになっていた。

私を病院へで送り、類を持ち、検査のモニターを見て笑ったりした。

しかしその笑顔には、どこか宙に浮いているような自然さがあった。

私は彼が別まれ変わることを期待してはいなかった。

ただ、産という仕事の最に、私に余計な警戒をさせないで欲しいと願うだけだった。

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私が入院した差しがく、病院は混みい、廊には消毒液の匂いが漂っていた。

寝台に横たわり、シーツを固く握りしめながら護師に名を呼ばれるのを待った。

臓は鐘のように打っていた。

医師から帝王切になると告げられた、私は目を閉じた。

く息を吐いて自分に言い聞かせた。

『女の、この関をくぐり抜ければ半分終わったようなものだ』と。

娘のみおは、お昼まれた。

細く、しかし力い産声を聞いた、私は笑いたいような泣きたいような気持ちになった。

体は疲れ切っていたが、にはパッとかりが灯ったようだった。

さなさな赤みがかった肌。

何か約束でも守り抜こうとするかのように、ぎゅっと握られたさな

は横にち、目を赤くして私を見た。

「君に似ているね」と彼は声で言った。

私は何も答えず、ただ娘を見つめた。

その瞬、私はこの子のためにもうしだけ頑張ってみようとった。

なくとも、自分でを選べるくらい力が戻るまでは、とったのだ。

入院した、退院して自宅に戻った。

はまだ鈍く痛んだ。

起きがるたびに、お腹の糸が引っ張られるような覚があった。

分譲宅に着くと、廊から賑やかな声が聞こえてきた。

義母が来ていたのだ。

彼女はまるで自分の領を踏み入れるように、ズカズカとに入ってきた。

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