"千五百円の仕送りと暴かれた嘘" 第9話
「お願いがあります。この共座から、娘の座へ送されている履歴の細を、過半分すべて洗いしてください」 登美の鬼気迫る表に、ベテランの員は事のさを察したのか、々と礼して奥の端末へと向かった。
数分、戻ってきた員のには、複数枚の細プリントが握られていた。 「奥様、お待たせいたしました。履歴を確認いたしましたが……」 員は言いにくそうに線を泳がせながら、類を登美のに差しした。 「共座からは、確かに毎、きっちり万円がされております。お続きはすべて、ご主様ご自が窓でわれております」 「ええ……それは確認しています。問題は、その万円がどこへ送されたかなんです」 「それが……」 員はペン先で、細のを指し示した。 「アメリカのお嬢様の座へ送されているのは、毎わずか『ドル』……本円にして約千百円程度の続きとなっております。毎、全く同じ額です」
登美の呼吸が止まった。 「じゃあ……残りの万千百円は、体どこへ消えたんですか!?」 「された万円のうち、千百円が送に回され、残りの万千百円は、そので別の座へ即座に振り替え入されております」 「別の座……?」 「はい。同じく当支に設されております……ご主様、直太様の『別名義の普通預座』でございます」
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員が提示した画面のコピーには、登美の全くらない座番号と、直太のフルネームが印刷されていた。 その隠し座が設された期は、リリカが留学に発する直――まさにあの期だった。 そして、その隠し座の入細には、毎振り替えられる万千百円だけでなく、直太が「自腹の張費」と称して計から持ちしていた額の現までもが、次々と吸い込まれていたのである。 さらに、その隠し座から吐きされたのき先は――。 級フレンチレストラン、名ジュエリーブランド、都内のホテル、そして会員制のリゾート施設。
「……っ!」 登美は元をで覆い、子ので激しく震えた。 目のが真っ暗になり、猛烈な吐き気が込みげてきた。 娘が異国ので、卵つのスクランブルエッグで空腹を紛らわせているに。 自分がスーパーのレジでちっぱなしになり、腰の痛みに耐えながら必に銭を稼いでいるに。 この男は、娘の命綱である仕送りを横領し、族を欺いて計からを巻きげ、そので贅の限りを尽くしていたのだ。
だが、登美はそこで泣き崩れはしなかった。 厳格な父の元で育まれた芯のさが、登美の奥底で徹な炎となって燃えがった。 (許さない……絶対に許さない。この男の化けの皮を、のに引きずりしてやる)
登美はをると、そので直太の勤務先である企業の本社へと向かった。
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正面受付の公衆話から、総務部事課の内線番号をダイヤルする。 「お忙しいところ恐れ入ります。事部の直太の妻でございますが、主の健康管理のことで、し確認させていただきたいことがございまして……」 妻というを利用して丁に尋ねた登美に対し、話の担当社員は、怪訝そうな声を返してきた。
『あの……奥様、張とおっしゃいますと?』 「ええ、主はここ半ほど、方支社やへの泊まりがけの張がに何度も続いていると申しておりまして。体調を崩さないか配で、体のスケジュールを把握できればと……」 受話器の向こうで、担当者がわず吹きすような気配がした。 『奥様、変申しげにくいのですが……事部という職務の性質、毎のように泊まりがけの方張が発するなどということは、弊社の業務規定、あり得ません。部クラスの方巡回はに、回程度ですし、直太部がここ半で申請された公式な張は件もございませんが……』
カチリと、登美のので最のピースが嵌まった。 張など、最初からしなかったのだ。 張費の自腹も、すべては登美からを巻きげ、を堂々と空けるための真っ赤な嘘だったのだ。