"鍵をかけられた妊婦" 第4話
「病院へきます」
節子は計を見た。「し休めば治るわ。今は納品があるから、をせないの」
「救急を呼びます」
美緒がスマートフォンを持ちげると、節子は取りげようとを伸ばした。美緒は避けた拍子に作業台へ腰をぶつけ、へ膝をついた。
節子の顔が青ざめた。それでも最初にからたのは、「転んだなんてに言わないで」だった。
美緒はその言で、助けを待つのをやめた。
美緒は階の客へ戻り、扉の内側から鍵を掛けた。スマートフォンの池はパーセントしかない。節子に再び奪われるに、通っている産婦科へ話した。
助産師は痛みの隔、血や破の無、転倒した所を落ち着いて尋ねた。美緒が「玄関をから施錠され、族がをしてくれない」と伝えると、声の調子が変わった。
「ご自分で玄関をけられないのですね。救急請に同できますか」
美緒は同した。病院側から消防へ連絡し、美緒自も番へ所を伝えた。話の指示で保険証の代わりになるマイナポータルの画面を準備し、タオルとみ物をバッグへ入れた。
分、に救急が止まった。節子は玄関越しに「本が神経質になっているだけです」と説したが、救急隊員は本と直接話す必があると言った。所へ配達にていた邦夫へ話し、鍵をけさせるまで分かかった。
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救急へ乗る、美緒は裸だった。隊員のが内用のスリッパをし、そのさな親切に涙がた。
病院では胎児の拍と子宮収縮を確認し、超音波検査もった。幸い、産につながる確な変化はなく、転倒による異常も見つからなかった。しかし規則な張りが続いたため、そのは経過観察になった。
診察、助産師が美緒とで話すを作った。族からや受診を止められたこと、保険証を管理されたこと、無償の作業を断りにくい状況があることを聞き取り、美緒の同を得て記録へ残した。
「殴られていないから相談してはいけない、ということはありません」
助産師はそう言い、の保健センターにいる母子保健担当者へつないだ。警察へ被害届をすかは美緒が決められるが、今夜どこへ帰るかは全を優先して考えようと言われた。
午、が病院へ来た。受付で夫だと名乗ったが、美緒は面会を断った。代わりに助産師同席で分だけ話すことにした。
「ごとにする必あった?」
子へ座ったの最初の言葉だった。「救急が来て、所が見てたって母さんが泣いてる」
美緒は返事をせず、助産師を見た。助産師はへ、妊娠の本が受診を求めたに移を妨げることの危険性を説した。医学な異常が結果としてなかったことと、為が全だったことは別だと言った。
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は「から鍵を掛けたのは防犯のため」と繰り返した。美緒が靴を隠されたこと、タクシーを勝にキャンセルされたことを話すと、「母さんなりに理由があった」と線をそらした。
「じゃあ聞くね。私が今、あなたのの鍵と財布を隠して、この部をから閉めても、配しただけで済む?」
は答えなかった。
美緒は姉の織へ連絡していた。織は千葉からでかけて迎えに来てくれた。退院は姉夫婦のへき、空いているを借りることになった。
「荷物を取りに実へ戻ろう。俺がいれば丈夫だから」
が言ったが、美緒は断った。必な物は覧にし、第者がいるに受け取る。母子帳と保険証はすぐ持ってきてほしいと伝えた。
は唇をかみ、「俺まで犯罪者みたいに扱うのか」と言った。
「あなたは鍵を掛けていない。でも、けてと言った私に、夜まで待てと言った」
その違いを、美緒はもうさくしてあげなかった。
織が到着するまで、美緒は病の窓から駐を見ていた。は度帰り、母子帳を探して再び来ると言った。別れ際に「母さんを警察へ突きすのか」と尋ねたので、美緒は「まず私と子どもを全な所へ移す。あなたのお母さんをどうするかは、そのに考える」と答えた。
織は病へ入っても、節子やを罵らなかった。